今日の自動車コラム その2 2009.11.9

圃スベ?トラム解析(高調波、電界強度、帯域内スプリ7ス、干渉波1
さ51と詳しい情報lMS2721B 骨量会
まIさ5岬しい情報は四塑些ι」崎会
車載テレビやワイヤレス通信機器の性能評価にE下町DSRC、キーレスエントリー機器などの開発・製造・トラブルシュートに
ベヲトル信号発生器 シグナルアナライザ
MG3700A MS2690A!91A!92A
圃250kHz-3GHz,250kHz-6GHz(オプション)
圃マルチシステム化するワイヤレス通信樹絹雲の評価を1台でカバー
.広帯域RF変調帯域幅:

標準で31目25MHz(VSA:機能で多面解析が可能

ベヲ卜Jレ信号発生器(オプション)にて、
取り込んだ波形を再生して出力可能.ー155dBmの平淘雑音レベル
. ARIB STD T7
1!;三
ETC/DSRC測定‘ノフトウェアをインストーJレ可能
オプションで125MHz)の広帯域波形を取り込み、
120MHz(内蔵ベースバンド発生器)、150MHz(外部間信号)

大容量任意波形メモリ:最大512Msample/ch(オプション)

波形加算機能/BER測定器標準内蔵
5の高速変調解析グできる

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任意にカス空ム波形パ合一ンファイ Jレを生成
さ5惜しい欄剛山 I崎さ5岬しい情報は国型型塑笠jd会
アンリツ株式会社訪 ま京名
J333E4115-1-1
クリーンディーゼル投入に向け開発ツールも進化
二酸化炭素排出低減に向けた圏内自動車メーカーの取り組みのうち、 2007年に大きく変化したのが、クリーンデイーゼル車への対応である。「排気が汚いJrうるさい」など、悪いイメージが先行していたこともあり、
1現状、国内でデイーゼルエンジンの乗用車は見られなくなっている。
しかし~ 2006年後半から世界レベルで地球温暖化問題への注目が集まったこともあり、燃費が良く二酸化炭素排出量も少ないクリーンディーゼ、 ルの可能性が議論されるようになった。 2007年秋に経済産業省が発表した「次世代自動車・燃料イニシアティプ」では、ガソリンエンジン車よりも高額なクリーンディーゼル車の購入に補助金を交付する方針を打ち出した。
国内メーカーも、日産自動車が2008年秋に新開発のクリーンデイーゼルを搭載したrx・TRAILJを発売するのを皮切りに、 2009年から各社が続々とクリーンディーゼル車を国内市場に投入する方針だ。圏内向けにはデ
イーゼル車を開発していなかった圏内メーカーだが、実はディーゼル乗用車の生産台数で世界5位のトヨタをはじめ、欧州市場では一定の販売実績を持っている。開発に時間のかかるハイブリッド車や電気自動車よりも、直近の対策として現実的な手段だといえよう。
高速/低速環境を並列処理
クリーンディーゼγレでは、コモンレール、フィル夕、尿素水を使った後処理装置などに加えて、これらを統合制御する ECUとそのソフトウエアの開発も重要である。そして、 ECUの開発ツールもクリーンディーゼルへの対応を迫られている。
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26 Au↑omotive Electronics 2008 Vol.2
図1クリーンディーゼルに対応した開発ツールの一例(提供:イータス)より高精度な燃料噴射を制御するためには、開発ツールでも対応が必要になる。 ETAS宇土では、マルチコアプロセッサにより、高速モデルと低速モデルのHILS試験をリア
“高速”筑間」世間弘、ルタイムで行えるように
モデル領域凶 BC
ECUの開発では、自動車全体もしくは一部の機能を模した環境の中で、繰り返し試験を行う iHILS(h訂 dware-in-the-loop simulation)システムJを用いる。ドイツ ETASネ士は、コモンレールで世界トップシェアのRobertBosch 社のグループ会社で、ディーゼル関連
する。
HILSシステムの有力ベンダである。
日本法人イータスでも、デイーゼル関連ツールの販売が拡大しているという。「農機具、建築機械のメーカーもクリーンディーゼルに取り組み始めているJ(イータス)もょうで市場のすそ野は広がっている。
ETAS杜が2009年発売に向けて開発しているのが、シリンダー内の圧力をセンサーで検知して最適な燃料噴射を行う次世代クリーンデイーゼル IHCCI(予混合圧縮着火)Jに対応する HILSシステムである。
IHCCIに対応するには、従来ミリ秒単位だ、った演算処理時間を一部マイクロ秒単位にする必要がある。そこで、デュアルコアプロセッサにより一方のコアを高速処理モデルの領域
、に、もう一方のコアは従来の処理速度でよいモデルの領域に割り当てるようにする。 ECU側とのインターフェースも、専用の高速なものを用意して同期できるようにするJ(イータス)という(図1)0朴尚涼)AE
そして、その道のプロフェッショナルは .
電子システム部
n.同.C圃 C. J,繍揺在・東京営業所干141・0032東京都品川区大崎1-6-4 0(03)5434-1600 FAX.(03)5特 4-1630
8JJrJf-/-7T’f.yI}・];/-O-I
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Automotive Elec↑ronics 2008 Vol.2 27
燃料電池車の課題は電極の劣化抑制とコスト低減
図1ホンダの燃料電池車 fFCXクラリティ」
2008年2月に東京都内で開催された「第4回国際水素・燃料電池展」の専門技術セミナー「燃料電池自動車実用化の最前線」で、ドヨタ自動車、日産自動車、本田技研工業という圏内大手3社の燃料電池車開発担当者が、現状の成果と今後の商品化に向けた開発課題について講潰を行った。
実走行評価の重要性
ホンダからは、本田技術研究所四輪開発センター第1技術開発室第2ブロックシニアマネージャの新村光一氏が、 rFCXクラリティ」に採用した燃料電池スタック rvFlow FC S匂ckJの開発成果について語った。
V Flow FC Stackでは、水素と発電時に生成される水が水平に流れる従来の rSideFlowセル構造」に替えて、水素と水が上から下に流れる rVerti-cal FlowJを新たに採用した。重力の効果を取り込んで排水性が高ぐなったことによりセルの大幅な薄型化に成功し、重力出力密度は2003年モデル比で67%向上した。さらに「セルそ
28 Automotive Electronics 2008 Vol.2
のものの小型軽量化で熱容量が下が
ったことで低温時の始動性能も高ま
ったJ(新村氏)という。実際に -200C始動後の50%出力到達時間は2003年モデル比で4分の1となり、 -300Cでも始動できるようになったという。
開発を進める中で、台上でのサイクルテストの結果と市場での走行実績との聞で大きなかい離があることが問題になったという。原因は、燃料電池の起動時に正極電位が一時急上昇して触媒電極が劣化するという現象だった。新村氏は「当初の台上テストは、内燃機関をI持つf車両をベースモデルとしており、起動停止のモー
ドを組み込んでいなかったため生じた。起動停止モードを付加したところサイクルテストと市場での走行実績の差は縮まった。開発当初は、発車と停止で燃料電池が劣化するということは考えていなかっただけに、いかに実際に走行させての評価結果が重要なのかを認識した」と語った。今後も、走行実績をベースにして耐久性評価を進め、段階的に耐久信頼性を
向上させていく方針だ。
100分の 1のコスト削減が目標
トヨタは、 FC開発本部FC技術部長の河合大洋氏が、 rFCHvJ2005年モデルに次モデル開発に向けての大幅な改良を施した「改良型FCHVJを紹介した。
主な改良点は、氷点下始動性、航続距離である。氷点下始動性については、当初のー300Cから、 2007年にはカナダにおける寒冷地評価で -37tでの環境適合性を確認した。河合氏は、氷点下での燃料電池セル内における発電の状態を動画で紹介しながら「セル内で生成される水の凍結は、膜電極接合体の拡散層中の触媒層付近から始まる。また排水性の悪いリプ下が凍結起点になりやすい」と説明。
FCHVの航続距離は2005年時点で 330km(10・15モード)と発表されている。改良型FCHVでは、水素タンクを従来の 35MPaから 70MPaにして、補機損失の低減とブレーキ回生の増大による燃費効率約25%改善と、燃料電池システム効率を従来の55%から64%に向上することにより、 780km (10・15モード)まで伸ばすことができた。「実用航続距離でもガソリンエンジン並みの500kmをやっと実現できたJ(河合氏)という。
また、ホンダの新村氏と同様にFCスタックの耐久信頼性についても触れた。市場走行データから、中・高速走行と比べて低速渋滞走行での性能劣化の進行が早いことが確認された。「この性能劣化は、加減速時の電位変動による電解質膜近傍の白金の消失や粒子粗大化、始動・停止時の異常電位発生によるカーボン担体酸化が原因J(河合氏)とした。
今後の開発目標値は、 2005年モデルと比べて、スタック耐久性が3倍以
上、出力密度が2倍以上、そしてコス
トが100分の 1となる。コスト低減に
ついて河合氏は「設計、材料の改良で
10分の 1、量産効果でさらに 10分の 1
とし、 100分の 1にまで、持って行きた
い」と話した。
オープンな議論が開発を促進
日産からは、技術開発本部FCV開発部部長の萩原太郎氏が講演を行った。まず萩原氏は、二酸化炭素排出を大幅に削減できる次世代自動車の比率が 12050年には、新車の4分の1を燃料電池車や電気自動車が、 3分の lをプラグインハイブリッドカ宝占め、残りがクリーンデイーゼルなどの高効率内燃機関の自動車になっているのでは」と予想した。
日産の最新の燃料電池車は x-TRAILベースの IFCV05年モデル」である o 70MPaの高圧水素タンクの採用で、航続距離は500km(10・15モード)を達成している。加速性能は、 0・100km/時で、 20秒近く要していた時間を 15秒以下にまで向上している。
今後の開発課題はやはり耐久信頼性の向上とコスト削減とする 耐久
O
信頼性については、起動停止、負荷変動、アイドルなどの運転パターンによる燃料電池セルの劣化への対策が必要で、現在の FCV05年モデルに搭載している燃料電池スタックの寿命は3年程度と見積もっている。この燃料電池セルの評価については、燃料電池実用化推進協議会 (FCC])における2年前からの取り組みが貢献したという。「燃料電池セルの評価方法は、膜電極接合体の違いなどを理由に標準的な方法がなかった。しかしFCC]などの活動に参加することで、共通の課題について議論する土壌が生まれ、開
発の進展にも役立つているJ(萩原氏)。 価低減、システムの簡素化を挙げた。
コスト低減の方策としては、触媒の 萩原氏は「量産時にはガソリン車の
白金使用量を現在の 10分の 1にする 1.2倍程度の価格に抑えたい」と話し
ことや材料革新による構成部品の原 た。(朴尚沫)鑑
戸電量… ETAS Group
.r
喧・ AutomotiveLifeCycle E量_6:.., Solutions
第鵜掴 …虚届胃調態綿園事竃掴陶磁損霊園側
全て揃っている。それが世界。
開発工程全てのソリューションがETASにあります。
Au↑omotive Eledronics 2008 Vol.2 29
松下、ケンウッドに Garmin祉がナピコアを供給
図1 PASAのGarmin社
のナビを採用したコンセ
プトモデル
パナソニックの後方確認
用カメラシステム付きカー
オーディオに、 Garmin宇土
のナヒ、ゲーションを採用し
ている。トップメニューから
選ぶ機能の中にラジオ、
CDなどと共に“Garmin”
方戸ある。
圏内メーカーが高い技術力を持つカーナピゲーションシステムだが、 PND(personal navigation device)の市場拡大によりナピデバイスのグローパル化が進んいる。業界内での新たな合従連衡も始まっており、その中心に、 PND大手の Garmin社(本社ケイマン島)がいる。
2008年 1月のデトロイトモーターショーで、松下電器産業パナソニツクオートモーテイブシステムズネ士の米国法人・パナソニック ASアメリカ社 (PASA)は、 Garmin社の販売会社である米 GarminInternational社と、カーナピゲーション事業における提携を発表した。この提携は、自動車メーカーに直接納入する「純正品」を対象としたものであり、ユーザーが個別に後から購入する市販品については含まない。
提携内容としては、 G訂恒血杜がナピコア(ナピゲーション用サブボードや地図ソフトなど)をパナソニックに供給し、パナソニックは Garmin社のナピゲーション機能を持った車載情報システムを自動車メーカーの要求
に合わせて HMI(human machine in

terface)を作り込むというもの。サプライチェーンにおいては、パナソニックが1次サプライヤ、 Garmin社が2次サプライヤとなる。「パナソニックは、 Garmin社の低コストナピゲーションを加えることで自動車メーカーへの提案の幅を広げることが可能になる。一方、市販品の PNDを中心に展開して来た G紅 τmn杜にとっては、新規開発が必要な各自動車メーカーに合わせた HMIの作製を、すでに多数のノウハウを蓄積しているパナソニックに任せることで、コストを抑えながら Garmin製品の展開を拡大できるようになる J(パナソニック)という。会場内のパナソニックブースでは、 Garmin社との提携後のコンセプトモデルを展示した(図 1)。
ケンウッドは市販品で提携
一方、ケンウッドも 2008年3月に、 Garmin社と市販向け AV一体型カーナピゲーションシステムの開発と販売に関する独占協定を締結したこと
、を発表した。ケンウッドは、 2006年か
らGarmin社の PND用ナピコアを採用した車載AVシステムなどの“協業ナピ”を販売しており、 2007年 3月末までですでに累計約 10万台を出荷している。
ケンウッドと Garmin社は、 2006年にケンウッドの車載TV/DVD/CDレシーパーと Garmin社のナピコアを統合したフラッシュメモリカーナピを協業ナピの第 1弾として開発し、欧米市場に投入した。その後も AV一体型を協業ナピのラインアップに加えて、販売地域を欧米から、日本を含むアジア、中近東、オセアニアにも広げるなど提携を強化していたが、そのことを公表していなかった。
今回の協定は、 Garmin社が市販向けAV一体型カーナピに搭載するナピコア(ナピゲーション用サブボードや地図ソフトなど)の供給先をケンウッ
ドに限定するとともに、ケンウッドが北米、欧州、日本の各市場における Garmin社のナピコアを採用した市販向け AV一体型カーナピを独占的に販売するという内容になっている。協定は 2007年 12月に蹄結済みで、 2008年初めから、インダッシュタイプの AV一体型カーナピ iDNX-8120Jなど 3モデルの新型協業ナピを北米市場で販売している。今後は、新型モデルの市場投入を世界規模で広げて行くと
ともに、ディーラーオプションや純正
品などにも展開を広げていく方針。
なお、今回の協定は自動車に組み込むAV一体型カーナピが対象となっており、個人で持ち運びが可能な PNDは対象となっていない。ケンウッドは、独 Robert Boschグループ傘下のBlau

punkt社と 08年度中の市場投入を目指して PNDの共同開発を進めており、 Garmin社も従来通り独自の PNDを展開する。(朴尚涼)厄
30 Automotive Electronics 2008Vol.2
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2008年度のITS合同実証実験、統一仕様車載器を使用
ITS(高度道路交通システム)の推進を目指す官民合同組織のITS推進評議会は2008年4月、 2008年度から東京都、栃木県、神奈川県、愛知県、京阪神地域、広島県などでITSの検証を行う「大規模実証実験」を実施する
と発表した。予算規模は、官民折半で 10数億円となる見通し。
東京都のお台場で行う「合同実証実験」では、自動車工業会会員の圏内自動車メーカー 14杜すべてが参加し、統一仕様のITS車載器を使って路車問、車車開通信による安全支援システムの効果測定や相互接続性確認を行う。これらの実験結果をもとに、 2010年以降から高速道路や交差点などの事故多発地点を中心に、 ITSによる安全支援システムの実用化を図る。
今回発表した大規模実証実験は、東京で行う合同実証実験と、 2007年度まで各地域で行われていたプレ実験の成果を引き継いで行われる「地域実証実験」で構成される(図1)。これまでのプレ実験では、宇都宮の本田技研工業、横浜の日産自動車、豊田のトヨタ自動車、広島のマツダなど、各地
域で自動車メーカ ~1社のみで実施し
ていたが、 2008年度からは圏内自動車メーカー 14社が参加することで相互接続性の確認なども行うようになる。
図1 2008年度のITS大規模実証実験のスケジューJt-(提供:ITSJapan)
図2愛知県で行う地域実証実験のイメージ(提供:ITSJapan) 左から、路車開通信による歩行者横断見落とし防止システム、車車開通信による右折時衝突防止シ
ステム。
32 Au↑omo↑ive Elec↑ronics 2∞8Vol.2
東京の合同実証実験では2008年12月-2009年3月まで、首都高速道路とお台場地区の一般道で実験を行う。関連省庁と、 ITSを推進する民間組織 iITS JapanJに加盟する自動車メーカーと電機メーカーが参加する予定。 2009年2月末には、一般参加者の試乗も可能なデモンストレーションイベントを開催する。
ITS車載器は、各自動車メーカーの独自規格の共通部分を統一仕様として、松下電器産業が開発した製品を使用する。また、警察庁の推進する光ビーコンを使った IDSSSJゃ、国土交通省の5.8GHz帯の双方向無線通信を使う「スマートウェイ」など、複数のITS技術にも対応する。
地域実証実験は、プレ実験を行っている栃木県、神奈川県、愛知県、広島県に加えて阪神高速道路での路車開通信システム実験と、総務省による情報無線通信システム共通実験(場所は調整中)を予定している(図2)。情報無線通信システム共通実験では、従来の5.8GHz帯に加えて、アナログテレビ放送が終わる 2012年以降に使用可能となる 700MHz帯の実験も行う。また、合同実証実験に顔をそろえる自動車メーカー 14社は、地域実証実験では各地域に数社づっ割り振られることになるという。
内閣官房IT担当室内閣参事官の高橋文昭氏は iITSに関連する複数省庁や民間企業の統一方針をまとめるため、 2006年に設置したITS推進評議会の活動などもあり、 ITSの有用性を国民に周知できる時期に来た。日米欧とも ITSに関する取り組みを進めているが、今回の大規模実証実験により ITS技術で日本が一歩先じんることができるようになる」と語った。
(朴尚涼)AE

i
アウテ匂のクリーンテえイーゼル
図1ドイツAudi社がカナダで開催したAudiWinter Diesel Experience アウディは、 2008年末に最新のTDIエンジンを搭載した新車を北米市場に投入する。
ドイツ Audiネ土(アウデイ)が、 20.0.8年末に北米でディーゼル乗用車を発売すると発表した。そのティザーキャ
ンベーンの意味をもっ、 iAudi Winter Diesel ExperienceJというイベント
がカナダで行われたので、その概要
をレポートする。
場所はカナダにある Niagaraon the Lakeという街。トロント空港から南東方向に車で2時間程度走った場所にあり、イベントは空港から街までの試乗も含むというものだ。用意され
iA5 、TDIJo.iQ73.た試乗車は、0.・3.
TDIJ、iA4 3.o.TDIJ、iA62.7TDIJそして iA5 3.o.TDI ULESJの5車種。イベント会場には特設コースがあり、サプライズもあるという。
まずはアウデイのTDI戦略と、北
34 Automo↑ive Electronics 2008 Vol.2
米でのディーゼルエンジンに関してキーワードとなるいくつかの数字とその意味を紹介する。 1989年〉
アウデイは19年前に、 TDIエンジ 、ン(以下、 TDI)の基本形であるターボチャージド直噴デイーゼルエンジンを製品化した。世界初となる直噴ターボディーゼルTDIが搭載されたク ルマは、 1989年にフランクフルトモーターショーで発表された。その
i
i
i Audi 1o.o.Jに搭載された5気筒TDI,:
は、排気量が2.5リットル、出力は 120.馬力 (ps)、トルクは27o.Nmだった。 450万台〉
このフルに電子制御化されたディ ーゼルは、ディーゼルエンジンという カテゴリにおいて新しい基準を作り、
: :
その後技術的先進性を常に維持しながら、現在までに450.万台以上もの販売実績を誇る。 5億パνル〉米国環境保護局 (EPA)は、現状の乗用車のうち3分のlがデイーゼル車に置き換わると、原油使用量は年間5億バ
レル以上も削減が可能になると試算
した。 12″”15%
市場調査会社の米].D.Power社は、北米市場におけるディーゼル車の比率が現状の4%から 12-15%まで高まるだろうと予測している。
35%
北米市場では、 TDIは一般的なガソリンエンジンのクルマと比較して最、大35%もの燃費改善が可能である。
~・….~・……….~・…………
・….
~・..
…..~・..~・・,..~・..
100%、70%
1989年のTDIに比べ、 2007年時点のTDIは比出力(排気量当たりの最大出力)が100%増 (2倍)、そして比トルク(排気量当たりの最大トルク)は70%増(1.7倍)になっている。 1/20、1/50
出力、トルクが向上する一方で、、排気エミッションの削減もなされていて、炭化水素 (HC)と窒素酸化物 (NOx)の合計は20分のlに、粒子状物質(PM)は50分の 1にまで減少している。 650ps、1100Nm
ディーゼルレーシングカ}として2年連続ルマン優勝を誇る、 RlOTDIに搭載されるエンジンは、最高出力 650psで、最大1100Nmという強大な
トルクを誇る。
日米欧の最新規制にも対応
次に、 2008年末に北米投入される世界で最もクリーンなディーゼルエンジンとなる r3.0TDIULES (ultra low e-mission system) Jを詳細にみていく。搭載予定のクルマはQ7とA4だ。
これからデビューさせるということは、適合するエミッション規制は、米国のTier2Bin5/CA LEV2規制となる。ちなみに規制値はNOxが0.07g/マイル (0.044g/km)、PMがO.Olg/マイル (0.0062g/km)で、直接の比較はできないまでも日本の規制でいうと、新長期規制 (NOx: 0.15g/km、PM:
0.0
14g/km)をはるかに下回り、 2009年から始まるポスト新長期規制 (NOx:
0.08g/km、
PM: 0.005g/km)に相当する。この排ガス規制をクリアするためには、かなりの技術力が必要になる。まずはエンジンから排出される有害物質(エンジンアウトエミッション)を低下させる技術からみていく。
まず、燃料系はもちろん最新コモン
図2 TDIの歴史(提供:Audi社)
レールシステムで、 2000気圧(200MPa)まで高められた高圧燃料を、ピエゾインジ、ェクターで精度良く噴射制御を行う。そして、羽ドガスをシリンダーに戻し、排気温度を下げ、 NOx排出量を低下させる EGR(exhaust gas recir-culation)システムも当然クールドタイプ(排ガスを冷やして吸気に戻すことでEGR効果を増大させる)を採用。あらゆる運転条件で最適な加給圧を可能とする可変ジオメトリターボ、そして加給された吸気を冷却するインタークーラーももちろんある。ちなみに最大加給圧は1.6気圧だという
O
ここまでのスペックはすべて最新、最良システムだが、ある意味最新のディーゼルシステムでは必然だ。しかし、この3.0TDIULESには新たに燃焼制御システムという、とても高度なエンジンマネージメントシステムが採用されている エンジンは燃料を
O
気筒内で燃やし、その燃焼エネルギーを力に換えている この一瞬で起こ
O
っている現象を測定し管理することで、効率向上と排ガス低減が図れるのである。具体的には、気筒内の圧力を測定するセンサーを装備して、それをモニタリングすることで、燃焼の状態を圧力変化として捉えている 一
O
般的にエンジンの開発にはなくてはならないセンサーで、試作エンジンには必ず装着し、いろんな実験を行いエンジン開発を進める しかし、このTDI
O
ULESではそれを車両搭載状態で行おうというのだから驚きだ。
何が驚きかというと、まずコスト。実験用の燃焼圧センサーはアンプなどをいれると、 100万円単位という高価なもので、クルマへの搭載など考えられない。耐久性も悪く、エンジンベンチでは冷却しながら使用しでも数十~数百時間で壊れたりする。もっとも、この点は実験用とは異なるアプローチで車載用の部品の開発が成功したのだろう。ドイツのBERUネ士という日本ではあまり馴染みのないメーカーの製品で、グローブラグ一体式のものが使用されている。そして、これらのハ}ドウエアがそろった上で、この数ミリ秒内で起こる現象を測定し、解析し、制御へフィードパックさせるのだから、 ECU(engine control unit)の能力ももの凄くハイスペックなものが必要となる。
実は同様のシステムが北米Tier2 BIN5/CA LEV2規制に対応するドイツVolkswagen社 (VW)の rJETTA TDIJにも搭載されている 同じシ
O
Au↑omotive日ectronics2∞8 Vol.2 35
4語、、~
I~T”帯庫二週r:::=道官て..”
¥%¥lJS局三三三三三三
、お守γも/-ー~ミニ~こご三
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・・
図3ULESを除く TDIの構成(提供:Audi社)
図4TDIで採用している ULES(提供:Audi社)
ステムか否かについて、 TDIの開発を担当している ZaccheoPar凶o氏に聞いたところ、 iVWとハードウエア構成は確かに同じだが、制御ソフト部分は独自のものを開発、採用している」という。エンジン制御の可能性を広げるこのシステムが現状ではどのような制御がなされているかの全容はわからないが、主な目的としては、セタン価などの燃料性状バラツキなどを抑えるためだと教えてくれた。このことからも北米全域の燃料性状に対応しようとしている事がうかがえる。
AdBlueによる後処理システムさて、このようにエンジンからの排出ガスを十分きれいにしでもなかな
36 Au↑omotive Elec↑ronics 2008 Vol.2
か許してくれないのが、 Tier2Bin5/ CA LEV2規制だ。そこでエンジンから出てきた排ガスをテールパイプまでの聞で処理する後処理システムも必須となる。次はこの3.0TDIULESの後処理システムについて紹介する。
エンジンから排出された排気はまず酸化触媒に入り、すすになる前段階の未燃物質などを、次に待ち構える DPF(diesel particulate filter)で捕捉しやすい状態にする。そのあとに、そのDPFでPMやすすを取り除く。そうやってすすを含めたPMはほとんどなくなる、し治、し、 NOxはなくならない。そこで、 NOxを減らすために、このULESでは、エンジンからでる NOxを実に90%削減できる NOx除去装置
を搭載している。それは尿素水を還元剤として使用するSCR(選択触媒還元)コンパータを用いたNOx削減システムで、 NOxを化学的にため込む事が出来る物質が入っている円筒形の部分に、エンジンから排出される NOxをため込み、これ以上ためられなくなったら iAdBlueJと呼ばれる尿素水(日欧でAdBlue/アドブルーとして規格制定されている 32.5重量%濃度の尿素水溶液)を噴射して、たまっている NOxを無害なN2とH20に分解して排ガスと一緒に排出する。これを繰り返す事で、テールパイプからの NOx排出を削減する。そして、その AdBlue噴射制御には2つのNO玄センサーと温度センサーからの情報をもとに、最適な噴射を行うようにしているという。
AdBlueは専用タンクが車両に搭載しであり、なくなったら補充する。しかしながら、その交換頻度は定期点検で十分まかなえるものなので、一般ユーザーはなにも心配する事なく使える。イメージ的には、オイル交換のような感覚だ。つまり、全く知らなくても(意識しなくても)デイーラの点検などで適宜行ってくれる項目のようなものと考えればよいだろう。燃料の給油口のとなりにAdBlue供給口があるが、燃料補給のような頻度で供高台しなくてもよいものである。
この 3.0TDIULESを搭載した A5にも試乗したが、ほかのTDI同様パワフルで気持ちよい走りが体験できた。排ガスをきれいにするからといってパワーを犠牲にしないですむ最新技術は本当に素晴らしい。むしろ、優れた後処理システムがある分、もう少しエンジンをパワフルに出来る可能性もある。そのためか、 ULES仕様でない3.0TDIを搭載したA4/A5より
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図5 3.0リットルTDIを搭載したアウディの新車右から、 A5ULES、A5、A4、Q7。左端の黄色いクルマは、イベントのサプライズとして用意された1980年代の名車QuattroWRC Gr.B。
少し力強くも感じられた。いずれにしてもまだ試作車レベルなので断定
1
はできない。 2008年中には開発が終了し販売されるので、排ガスとパワーの関係は完成車で判断したい。
日本市場は2008年7月に発表
最新クリーンデイーゼルに不可欠なNO玄後処理システムについて、ほかの選択肢も紹介しておく。現在、有力な方法として2通りのシステムがある。 AdBlueを使うシステムと、使わないシステムだ。基本はエンジンから出てくる NOxをテールパイプに出さないようにためる。しかし、これ以上ためられなくなると、脱離をしなくてはならない。その方法が大きく分けて2通りある。
脱離とは何か。単にたまっている NOxを掃き出すのでは、テールパイプにそのまま出てしまうことになり意味がない。つまり、掃き出すと同時に NOxを無害にしなければならない。そして両方とも NOxを無害にする方法は、 NOxを還元してN2とH20にすることに変わりはない。その還元剤に違いがあり、燃料、つまり軽油を使う方法と、 AdBlueという尿素水を使う方法がある。軽油の主成分の炭化水素、 AdBlueから精製されるアンモニア、
どちらも還元剤となりうる。
このシステム選定は対応車種のクラス、エンジンサイズ、I車重や価格などを総合的に考えてどちらのシステムを採用するのかは決定されるという。どうやらアウデイは、 A3までの
2リットル4気筒クラスまではAdBlueを使わずに、 A4/A5など3リットル6気筒クラス以上ではAdBlueを使うシステムを採用するように感じられる。この点は各社ともおおまかには同じ解釈だが、具体的な採用方針はそれぞれの開発思想によって異なるので今後の展開が興味深い。メルセデス・ベンツはもう少し大きいクラスに境界線があるようだし、日産自動車は、触媒技術に自信があるのかAdBlueを使わない方向だ。
そもそもなぜディーゼル車の投入が必要なのだろうか?それは二酸化炭素排出量の削減にほかならない。現存する燃料とパワートレインのなかで、現時点で最も効果的な手法だからだ。もっとも、二酸化炭素が少なくて
も、その他有害物質が排出される事は許されない。冒頭でも述べたが、この 20年弱で有害物質の排出量が100分の1程度まで減少したとなれば、もうガソリン車とクリーンきでは遜色がないところまできたので、「機は熟した」という事なのだろう。そうすると、日本市場への投入も避けては通れないのも事実。日本市場は、ここ数年で状況が変わっていることもあり、即時投入でも嬉しい限りだが、アウデイジャパンは2008年7月に「デイーゼル車の日本市場への投入判断結果」を発表するという。もう、 YESしか答えはなくユーザーの期待は、「いつ ?J「何からけだと思うが、期待して発表を待ちたい。
最後に、ディーゼルエンジンに関する面白い話をひとつしたい。アウデイは iRlOTDIJというディーゼルレーシングカーで、ルマン 24時間耐久レースを2年連続優勝したのは有名だが、そのRlOTDIレーシングカーは音が聞こえないのだという。カメラマンは通常クルマが近づいて来るのを音で判断するそうだが、アウデイ R10は音が聞こえたときには、時すでに遅し、シャッターチャンスを逃してしまうほどエンジン音が小さいのだという。デイーゼルエンジンは低回転で十分なパワーを発生するので、ガソリンエンジンのように高く回転数を上げないため、その分音も小さくなる。これは、一般のクルマにも言える。そう、ディーゼルは静かなのである。(モータージャーナリスト、長沼要)A
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電動化する小型市場
今日の電気自動車市場のキーワードは「スモール・イズ・ビューテイフルJである。
カリフォルニア州など数州における法規改正により、重量が1500ポンド(約680kg)以下という新しい自動車カテゴリが電気自動車市場の情勢を変えつつある。このカテゴリから、重量が680kg以下、全長が8フィート(約244cm)以下の新車が相次いで登場している。これらの電気自動車は、時速35マイル (56km)以下で走行し、約6時間ごとに充電を行う必要がある
図 Daimler社のSmartFortwo ED ものの、ニッチな市場を形成しつつDaimler社は小型電気自動車に対する消費者の関心を見極めある。 るため、ロンドンでパイロットプログラムを開始した。
1公用車、大学キャンパス内の車両、
退職者コミュニティなどでは、いわ 職場に通える通勤者の多い地域での 数から判断しても、自動車メーカー
ゆる「近隣走行電気自動車 (neighbor- 実験に注力している。例えば、ドイツ が小型電気自動車によるニッチ市場
hood electric vehicle) Jが利用され Daimler社の場合、英国ロンドンで実 の形成を見込んでいることが分かる。
ている。一方、通勤通学用途では、も 施している小型車ブランドSmartの GEM社は、デトロイトモーターショ
う少し馬力のある「街乗り電気自動 二人乗り自動車 iSmart FortwoJを ーで5種類の小型電気自動車を展示
車Jが求められている。 ベースにした iSmart Fortwo EDJ し、過去数年間に3万6000台を販売
いずれのタイプも、 10年前に発表さ という電気自動車によるパイロット したと語った。中国の自動車メーカ
れ不首尾に終わった米GM社の IEV- プログラムでは、消費者が毎日この ーTang Hua社は、重量400kgの電
IJや米Chrysler社の電気ミニパン 小型電池駆動車に試乗できるように 気自動車を出展した。 Daimler杜の会
IEPICJからはほど遠い存在だとエ している。同プログラムでは、利用形 長Dieter Zetsche氏は、 Smartブラ
ンジニアは指摘している。 Chrysler 態が決まっている乗用車の購買層が、 ンドのプレス発表会で、この分野に
グループで電池駆動の近隣走行電気 電池だけで駆動する電気自動車に満 本腰を入れる意向を示した。
自動車を製造している米Global Elec- 足するかどうかを確かめようとして
tric Motorcars ( GEM)社の社長兼 いるのだ。 実証済みのテクノロジ
COOを務める阻chard Kasper氏は、 Daimler社でSmartプランドのプロ 近隣走行という用途が電気自動車
IEV1以降、燃料費は急激に高騰して ダクト・マーケティングを担当する の新しいニッチ市場になるとは考え
おり、低出力で走行距離の短い電気 Heiko Bornhoff氏は、 Jプログラム にくいものの、想定されている市場規
自動車に対する意識は変わった」と を実施して、 1日に200kmも走行する 模の大きさには驚かされる。 10年前
語る。 必要のない人々がいることがはっき に、自動車メーカーはこぞって大型
自動車メーカーによる小型低出力 りした」と語る。 2008年1月に開催 の電気自動車を発表した。当時は、
電気自動車の公道走行実験は世界中 されたデトロイトモーターショーで、 GM社のパワフルな EV1、Chrysler
で実施されており、特に短距離走行で 電池駆動の小型車を出展した企業の 社のEPICミニパン、米Ford Motor
38 Au↑omot同 Elec↑ronics2008 Vol.2
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図2 Smart Fortwo ED の駆動モーター 30kW(41馬力)の出力で、約 100km走行することができる。
図3 GM社のEV1短命に終わったGMのEV1は、今日の小型電気自動車より格段に大きくパワフルだった。
社のピックアップトラック IRangerEVJ、
ホンダの IEVPlusJ、日産自動車の
I Altra EV J、トヨタの IRAV4・EVJな
どが市場に投入された。
これらの電気自動車が市場で勢いを得ることはなかったが、その後カリフォルニア、マサチューセッツ、ニューヨーク、パーモントの各州は法規を改正することにより自動車メーカーに市場への再参入を促し、電気自動車を販売するように要請している。 2003年に発効した法改正は自動車デイーラに柔軟性を与え、これにより小型電気自動車の市場が誕生した。
10年前の電気自動車と異なり、現在の小型電気自動車は先端技術を使用していない。 GEM杜の車両は、鉛蓄電池と一般的なブラシ型DCモーターを採用している。 EV1がニッケル水素電池、日産のAltraEVがリチウムイオン電池を使用していたことと比べると、 10年経ったにもかかわらず、それ以前の技術が採用されている。
GEM社CEOのLarryOswald氏は、「自宅で自動車を充電する場合には安針生が非常に重要であり、鉛蓄電池を採用している理由は100%安全だからだ。我々の技術にとって、高速性能や長距離走行はそれほど重要ではないので、ブラシ型DCモーターでも十分役割を果たしている」と語る。
新しい電気自動車の市場では、他社も同様の戦略を採用している。カナダZENNMotor社は、 12Vの鉛蓄電池を 6基搭載した最高時速が40kmの3ドア・ハッチパック車を販売している。この車は、 8時間の充電で30kmから 50km走行できる。小規模の自動車メーカー米 ZAP社が販売する IXebraJには、鉛蓄電池で走る3輸のセダンとトラックがあり、最高速度 64kmで約40km走行できる。
ただ、全ての自動車メーカーが鉛蓄電池を採用しているわけではない。前述のロンドンにおける Smartを使ったパイロットプログラムでは、スイスの MES-DEA社が製造したナトリ
トウム塩化ニッケル電池(ゼブラ電池)を使用している。他の街乗りタイプの電気自動車がリチウムイオン電池を有力視しているのに対し、 Smartブランドの電気自動車はゼブラ電池で、差異化を図っている。 Daimler社の担当者によれば、「ゼブラ電池はリチウム電池に比べて安全面で有利だ」と語っている。小型電気自動車の市場が今後5年間でどれほど拡大するかは、誰にも分からない。現在のところ年間l万台の市場だが、 10万台以上の市場になると期待する人もいる。 GEM社のような企業は、成長するために「街乗り電気自動車Jの領域に進出すると語っている。このクラスでは、最高時速 88km、一回の充電で走行距離160kmを実現する必要があると考えられている。このためには、高価なリチウムイオン電池パックを採用することが必要になる。しかし、リチウムイオン電池を使用しでも、充電には数時間かかることになりそうだ。 Oswald氏は、 IEV1のような多機能の大型電気自動車を望む消費者は少なくないが、充電時聞が課題になる。家庭用の 110V電源では、十分な電力を供給できないため、 15分で充電できるようにはならない」と語る。それでも、小型電気自動車のメーカーは、市場の求める適切な製品を展開すれば、チャンスが訪れると期待している。 Kasper氏は、「技術が発展していけば、走行距離と最高速度が向上したフル機能電気自動車も登場する。そうなれば、市場は本当の成長期に入る」と語った。 (Design News、CharlesJMurray)TE.聞
Au↑omotive Elec↑ronics 2008 Vol.2 39
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自動車・エレクトロニクス業界への
提言
豊崎禎久ジ、工イスター
18世紀後半、産業革命が起こり、社会経済の仕組みを大きく変化させた。米国のサブプライムローン問題が更に深刻化(世界金融業界の再編) .J 産業発展に伴い地球環境は悪化し、地原油高持続政策(サブプライムローンの影響緩和措置)
球温暖化やエネルギ問題に対する関.J.
米国市場の消費激減(住宅・自動車などの売れ行き不振) 心が高まりつつある。そして、 2008.J 年7月上旬には、北海道洞爺湖サミッ電子機器・半導体製品の在庫積み増し易トが開催される。地球環境への影響中国・アジアへの発注大幅減少(地域経済に影響)の低減に貢献する、次世代自動車と環易境半導体テクノロジへの期待が高まチベット問題 っている。すでに、ハイブリッド車やバイオエ’ タノール車は、原油価格の高騰を追い風に急速に普及が進んでいる。トヨタ自動車を中核とするハイブリッド&電気自動車の先進国は、「日本」である。今後、日本が世界の自動車市場をリードしていくためには、日本政府の 易
Cool Earthや神奈川県の電気自動車半導体企業の大規模リストラ
普及構想などの政策と、自動車・エレ.J クトロニクス業界の連携と環境テク業界再編 (2008-2011年)
ノロジが重要となる。そして、資源の図1 2008~2011年の世界半導体産業界のメカニズム(出所:ジェイスター)安定供給を考慮した地球に優しい環 i境半導体が、その実現手法になる。な投資対象となっている。現在の産世界半導体産業界のメカニズムと業活動状況から判断すると適切な原想定されるシナリオを図1に示す。興枯渇する化石燃料と続く原油高 油価格は 1バレル40米ドル相当が妥味深い調査報告書がある。 2007年1120世紀の 100年間で消費したエネ当である。ジェイスターでは、今後も月下旬に、石油鉱業連盟は、 2005年末
ルギの量は、 4∞万年の人類の歴史上、原油価格は下がることがないと見て時点での世界の石油・天然ガスに関す約60%にも達している。これは、近年いる。これは、米国のサブプライムロる評価の報告書を発表した。この報の加速する地球温暖化の問題とも密ーン問題(と連動する米国経済の景気告書の中で、石油の確認坦蔵量は1兆 接に関係している。 2008年に入札 後退)の経済的ダメージを早期に回復1138億バレルとなり、現在の生産量WTI (west texas intermediate)の原させるために、アラブ金融によるテコベースで36-37年分に相当すると推油価格は、 1バレル 100米ドル前半で入れで原油価格の高値維持の政策を計している。未発見の資源量を加えた推移している。米国のサブプライム取るものと見ている。 2-3年後には、 「枯渇年数」は約68年で、 2000年末時ローン問題は、エネルギ市場にも飛ぴ1バレル200米ドル時代を想定してお点の前回調査より 11年も短縮してい火しており、世界的な余剰資金の新た く必要もあるだろう。る。確認坦蔵量は、前回調査とほぼ同
40 Automotive Electronics 2008 Vol.2
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量で、 5年分増えた計算になるが、これは世界的な探鉱の進展で未発見だった資源を新たに確認ができたためである。ただし、確認埋蔵量と未発見の資源量を合わせた「究極可採資源量」は、今回の報告書でも約3兆バレルと変わってはない。さらに、経済成長が著しい中国やインドなど新興国で石油消費が拡大Lていることから、枯渇するまでの推定年数は、〆さらに短くなると見た方が賢明である。採掘地域別では、埋蔵量の多い中東は、可採年数が約 78年と世界平均の約2倍となり、 21世紀半ば以降も石油生産が可能であるものの、中東だけでは世界的に拡大する石油消費量を補うことはできない(この調査では、カナダなどで資源開発が始まったオイルサ
ンドなど石油の代替燃料の動向は、加味されていない)。
このようなエネルギ情勢から、自動車・エレクトロニクス業界も環境と省エネルギの視点から考えて、電気自動車など次世代代替技術の開発は急務である。環境テクノロジこそグローパル市場での競争力アップと差別化であり、積極的に取り組まなければな
らないことである。
自動車・半導体業界の未来予想図
自動車の未来は、どのようになるのであろうか?例えば、 2005年の乗用車1リットル当たりの平均燃費は、
15.lkmであった。 2015年には、 1リットル当たり 18.5kmになるという。そして、 2050年までには、世界の40%
の自動車が水素燃料電池車や電気自動車、残りがハイブリット車になると自動車業界では予測されている。このような環境な中、トヨタ自動車のハイブリッド技術に代表されるように、「環境・安全・快適」を先進のエレクト
(10億米ドル7 18

図2世界の自動車用半導体市場予測(WSTS、ICInsights社の発表を基にジェイスターが作成)
ロニクス技術で、実現していく機運が日本の自動車メーカーを中心に高まってきている。次世代自動車プラットフォームの情報発信は、日本が担いつつあると、世界のエレクトロニクスや電子部品メーカーの聞に認識され始めている。そのため世界の車載用半導体メーカーは、圏内に品質保証やテステイング、解析機能を持った施設を開設するなど日本市場の開拓に本腰を入れ始めている。
これを迎え撃つ日本の半導体メーカーも製品ラインアップの拡充など、自動車分野の事業拡大の手を緩めない。ジ、ェイスターでは、パソコンや携帯電話、デジタル家電など低成長時代に入った従来アプリケーションの世界半導体市場に比べて、自動車分野が有望な市場だと見ている。米ICIn-sights社の最新の自動車用途半導体調査によれば、世界の自動車用途半導体市場は、 2006年の 123億米ドルから
7%上昇して、 2007年には 132億米ドルに到達し、 2010年には 172億米ドルに達するという予測を発表している(図2)。市場をけん引する車載アプリケーションとしては、音声認識型テレマテイクスシステム、後方確認、カメラ(日産自動車が実用化しているアラウンドピューモニターも含む)、iPod用などの音楽機器向けの補助ジヤツク、Blue加o也など無線接続によって、自動車市場は多くのハイテクシステムや部品の成長が見込まれる市場となっている。
一方、各国政府の推し進める安全性や環境の規制によっても、自動車用途半導体市場は、確実に成長している。米国市場では規制により、 2007年8月以降に発売されるすべての乗用車と軽トラックにタイヤ空気圧センサーが搭載される。今後、 5年間で米国の需要は飛躍的に伸びるだろう。また、ホストセンサーやカメラ、光ファイパ
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ル車は、原油高を追い風に急速に普及するものと見ている。中南米・北米などで実用化されているバイオエタノール車は、トウモロコシなど農産物生産国を中心に石油代替として、補助的に広がる。長期的には、ハイブリッド車の低価格化が進む。これと同時並行してバッテリ技術の改善によって、電気自動車への移行も進むことになる。水素燃料電池車は、安全性やコス
ト面では多くの課題を抱えており、現時点では「夢の技術」である。量産・ 実用化という面では、電気自動車が本命となろう。そうした場合、電気自動車を充電するための太陽光発電などクリーンな発電設備やSiC(シリコンカーバイド)など次世代パワー半導体が期待できる。
日本が環境テクノロジで世界市場をリードし続けていくためには、日本企業聞のアライアンスや大学・研究機関での新技術開発は必要不可欠であり、日本政府や地方自治体などハイテク産業政策と行政及び金融支援も重要となる。世界の人々が、豊かな社会を実現するためには、ハイテク産業をベースとした経済成長を続けていかなければならない。これは、地球の環境問題と相反することである。この問題を解決するために、日本の優れた自動車の環境技術と環境半導体が融合できければ「環境技術大国ニッポンJとなりうる最大のチャンスである。
著者:豊崎禎久(トヨサキヨシヒサ)国内外の大手半導体メーカーでの製品開発やマーケテイングを担当後、米Gartner社、米 iSuppli社の主席アナリストを歴任。アイサプライ・ジャパンの設立と社長就任を経て、 2006年 4月にジェイスター株式会社 (http://jsgi.jp)を設立し、代表取締役に就任。現在に至る。グローパル半導体市場、ロジック、マイクロコンポーネント、 IP市場およびマルチメディア機器の技術経験を知る、産業アナリストの第一人者として知られる。
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(同時に、光配線基板も立ち上がる可能性も出てくる)によって自動的に周囲の状況を確認することができる高度な安全システムが、次世代半導体市場を押し上げる。
現在の最高級車に搭載されている半導体製品の価格は、 400-500米ドルである。 2006年型式の自動車に搭載された半導体の価格は平均300米ドルであるが、 2010年には345米ドルまで増えると予測される。ハイブリッ
ド車や電気自動車などの、よりハイエンドで環境にやさしい自動車の販売が伸びれば、 2010年には自動車に搭載される半導体の平均額は500米ドルに挑ね上がることも考えられる。
米国の自動車用半導体市場の中で大きな割合を占めるのがアナログICとマイコンである。両分野の占める割合はそれぞれ、売上高の約4θ%強を占めるoその他インパクトがある部品は、 DSPが可変パルプタイミングシステムに採用されるようになり、これによってASICのニーズは減少するものと見ている。また、 DSPを音声認識システムに適用する試みが開発現場では行われている。マイコンは燃料噴射プロセスの同期制御用 ECUでの使用が増える。(デイーゼルエンジンで排気や騒音の抑制に効果がある)。自動車に搭載されるマイコンの個数は、一般車で約25個程度。 SUVや高級車になると ECUを構成するマイコンを70-100個以上、 MEMSセンサーなどは 100個以上も搭載する。特に、重要部品であるマイコンは、エンジンモニターやシステム管理といった通常の用途のほか、最近では位置センサーや安全装置など、センサー関連の用途で数多く採用されている。初期の自動車は、 ECUなど電子部品を直接配線していたが、最近は
LAN(現在はCANであるが次世代は FlexRay)を構成する手法が主流になってきたため、 ECU/センサーの搭載数が膨大になってきた。
自動車技術と環境半導体の融合
電気自動車の世界では、無線充電技術が注目されている。この技術は、三菱自動車が2007年の東京モーターシ
ョーでコンセプトカーとして、 iiMiEVスポーツJを出展した。特徴は、非接触型の無線充電システムを採用している点である。この無線充電システムを道路上に埋設すれlま、走行しながら充電することが可能になる己また、電気自動車のウィークポイントである走行距離の短さをカバーできることと防水アプリケーション(感電防止)という利点があるb
2008年より、白色LEDがヘッドライトに本格搭載された。居眠り防止・夜間の歩行者探知など画像認識処理技術も更なる進化を遂げていく。欧州から進化発展しているインフォテインメントも、セーフティ機能を高めるために環境センサーとテレマテイクス機能を統合したAPIA(active p時 sive integration approaeh)が提唱されている。欧州ではPNDが普及し始め(日本ではカーナピゲーション)地域市場の違いが証明された。トヨタ自動車は、「第14回ITS世界会議」において、同社の自動車用情報サービス iG-BOOKJを中国で2009年初頭に開始することを明らかにしている。自動車分野は、国や地域の規制が異な
り、その地域特性を把握する必要がある。今後、自動車の市場規模や利用目的に対応した利点が最大になるような環境テクノロジを搭載した自動車開発が加速するであろう。
ハイブリッドやクリーンディーゼ
42 Automo↑同
自動車の電子化が進んで、使用する電子部晶が増えれば、電磁波や静電気などノイズ発生源も増加することを意味する。とれ5のノイズlま、 ECU内の電子回路で動作不良を引き起こすだけで芯く、 ECU聞を接続するネットワークの信号伝達や力ーラジオをはじめ無線信号の受信を妨害する可能性もある。一般の電子機器と違い、一度の不具合発生が生命の危機に直結する可能性もある自動車という製品にとって、これ5電磁ノイズをはじめとした EMC (electro-magnetic compatibility、電磁両立性)対策は、自動車の電子化
にあわせて進めなければな5ない大きな課題となっている。
無線通信や電気を利用する製品を歴史は始まっている。携帯電話機、無扱うことから、エレクトロニクス業線LAN、Bluetoothなどギガヘルツ帯界にとってEMC対策とはその業界草まで使用周波数が広がった現在の広創期から課題である。マルコーニの域無線通信でも、電波法に基づく周波無fお昌信の実用化から始まって、 1900数割り当てが行われている。 年代前半にはラジオや船舶、そして1950年代以降、トランジスタや半軍事などに無娘技術の応用が広がっ導体ICが登場したことで、電機製品た。これらの無線周波数の相互干渉 内の電子回路の処理能力が向上するIRFI (radio frequency interference) J とともに、稼動時に発生する電磁波を抑制するところから、 EMC対策の ノイズが製品内や製品間で障害を引
44 Automo↑ive Elec↑ronics 2∞8 Vol.2
ブ’1)ッド、燃料電池などほに対応する。 E5棟の新設により oモデルの新車の認証に対応でき
き起こすようになった。この EMI (electro-magnetic interface、電磁妨害)の抑制に加えて、現在では無線通信波を含めた外部カミらの電磁波による障害を受けないためのEMS(elec廿0・ magnetic susceptibility、電磁感受性)を向上することも求められるようになっている。 EMC対策は、 EMIとEMSを両立させることを目的としている。
ラジオノイズかs
機械工学をベースに発展してきた自動車業界にとって、電子部品の使用率が低かった 1980年ごろまではEMC対策はあまり大きな技術課題ではなかった。大規模な電子回路といえば、導入の始まっていたエンジン制御用 ECUと従来から搭載していたカーラジオだけであり、エンジン起動時など
日産自動車の大国氏
に起こるラジオ音声の「パチパチ音」を抑える、いわゆるラジオノイズへの対策が自動車メーカーにとっての EMC対策だ、ったといえる。
しかし電子部品のコスト比率が普通車で20%を占め、ネットワーク技術を利用して車載電子機器を接続し、複数の無線通信波で車外と情報をや
り取りし、数百Vの電圧を利用してモーターやインバーターを駆動するハイブリッド車が登場するなど、現産の自動車はノイズ源の博覧会といってもよい製品であり、 EMC対策は必須となっている。
日産自動車電子・電動要素開発本部電子システム開発部電子信頼性グループ主管の大国昌弘氏は「エンジン始動時のクランキングでは50Hz -60Hzという低い周波数で電源変動の原因になるし、 10kHzくらいのモーターのパルス幅変調、リレーの接続アークやマイコンのクロックノイズによるサージ障害、そしてラジオ/テレビ放送受信など高周波域の電波障害も起こる。自動車における車内、車外の電磁干渉は非常に広範囲にわたるJと語る。これらの電磁干渉により、 ECUの機能障害、ラジオノイズなどの電波受信障害が起こるだけでなく、従来からあったアマチュア無線、ハンデイ無
線に加えて、車内で使うことも多い携帯電話機や、ドアの開聞に使うインテリジェントキー、タイヤ空気圧監視シ
¥守、
加害
間十
離帯蜘
50/60 10k 100k 1M 10M 100M 1G
被害
-ラジオ打V受信障害園田 1 .通信障害 .’-Key庁PMS
図1車載電子・電装機器聞で起こりうる電磁干渉(提供:日産自動車)自動車内の電子機器が加害者にも被害者にもなる。さらに放送波や携帯電話機など外来電波の影響も考慮しなければならない。
NDS 電磁界源規制(規格改良) ノイズDR(車両レイアウト計画への作りこみ)
図2自動車の電磁干渉の技術課題と日産の対応(提供:日産自動車)車載電子機器カf進化し採用が拡大することで、 EMC対策は加速度的に困難になっているo
周波数(Hz)
被害システムの増加
ステムなど、自動車で利用される機会の多い双方向通信への障害も問題になりつつある(図1)。
さらに、今後の自動車の進化の方向性から、ノイズの強大化と発生源の増加はほぼ確実だ。ハイブリッド車や電気自動車の駆動モーターを高性能化するためには、現在よりもさらに電
圧は高くなり、カーナピなど車載情報機器の取り扱う情報量が増えれば、そのプロセッサの動作周波数やコア数は増え、メカトロニクス化が進めばモーターの搭載数も増える。そしてITS(高度道路情報システム)が実用化すれば、自動車に関連する通信波長の領域はさらに拡大することとなる(図2)。
Au↑omotive Electronics 2008 Vol.2 45
自動車のEMC対策
11990年代に入るまでは、ラジオノイ
ズに対して対症療法的な対策しか行
っていなかった。しかし、それによる
工数増が大きな負担となってきたこ
ともあり、ノイズ関連を含めた部品要
求仕様を作って対応するようになっ
たJ(大国氏)という。
NDS、NEM、ノイズ DR
日産の独自規格ともいえる部品要求仕様が INissanDesign Specifications (NDS)Jである。 1990年の最初に作成した NDSから、 1995年にはノイズ発生源への規制も行うようになった。さらに 2001年には、アライアンスを組んだフランス Renault社との共通化を図るために NDSの規格改定を行い、以降も約 2年に 1回のベースでアップデートを行っている Oまた、 2002年からは、サプライヤ支援策として EMC対策に関する台上評価技術などの指導を行うようになった。
サプライヤへの要求となる NDS以外に、ラジオノイズ評価の標準手法である「ラジオノイズ DesignReview (DR)Jゃ、日産社内における車両設計基準となる INissanEngineering Manu-
al(NEM)Jなどを 1995年 ~2000年に
確立し、社内におけるノイズ対策やその管理手法も充実させてきた。そして、 2001年にラジオノイズ DRを全車に適用し、 2005年には車両レイアウト設計時にも適用できる「車両ラジオノイズ DRJへと拡大・発展している。これらのサプライヤへの仕様要求、社内における設計標準や評価手法などを確立することは、開発設計のできるだけ早期の段階で不具合が発生しないようにする「フロントローデ
イング」を目的としている。
製品開発におけるサプライチェー
ン構造が明確な自動車業界では、開発
46 Au↑omotive Electronics 2008 Vol.2
の流れを IV字プロセス」と呼ぶダイアグラムで表すことが多い。 V字の左上にあたる自動車メーカーの仕様設計から始まって、サプライヤによる仕様の実装を底にして、 V宇の右上にあたる自動車メーカーの最終製品組み上げまでをモデル化しているものだ。フロントローデイングを千子うことで、できる限り V字の左側で問題を解決し、 V字の右側にあたる実際のハードウエアを使用しての評価や試験に必要な工数をできるだけ減らすことができる。大国氏は IV字プロセスのフロントローデイングは、 ECUソフトウエア開発で最近よく議論に
なっているが、 EMCについてもでき
るだけ V字の左側で問題解決できる
ようにしなければならない」と話す
(図 3)。
実際に、日産が2005年の「ノート」から採用した新開発プロセス IV-3PJ では、 ECUソフトウエアだけでなく、 EMCに関わる開発プロセスの改良も行っている。 V-3P導入初期にあたる 2005年時点で採用していた、車両試作の前に各 ECUを接続して評価する車両レベル電子電装ベンチ装置 IEIPF (electric integrated platform) Jを使っ
図3 V字プロセスにおける EMC対策の改善手法(提供:日産自動車)設計段階に当たる V字の左側への fShiftJが最も重要で、 EMC対策では電磁界シミュレーションが中核となる。
ての EMCテストと電磁界シミュレーションによる解析に加えて、 2006年以降もさまざまな取り組みを進めている。例えば、技術力のあるサプライヤの選択と育成を目的とした「サプライヤ EMC技術アセスメント」の導入、電磁界シミュレーションの解析対象の拡大、そしてサプライヤ担当プロセスのうちプリント配線板上の電子回路のノイズ可視化シミュレーションやコックピットモジュールなど複合自動車部品レベルでの EMC最適化シミュレーションの支援なども行うようになっている。これらの取り組みの成果として、ノイズ源となる自動車部品うちラジオノイズ試験を一度でクリアした部品の比率が、 2003年開発の「フーガ」で 63%だったのに対して、 2006年開発の「スカイライン」では 95%まで向上したという。「シミュレーション技術の導入により品質の作り込みを定着させることができ
たJ(大国氏)。
HーチャJII解析ツーJII
これらの EMC関連シミュレーション技術の代表となるのが、市販の解析ソフトウエアをカスタムアップして
図4バーチャル解析ツールの解析対象とシミュレーション機能(提供:日産自動車) 2004年の導入当初は、電波障害とラジオノイスe性能だけだったが、 2006年から機能を拡大した。ギガヘルツ帯の解析についても一部すでに着手しているという (ECM:エンジンコントロールモジ、ユール、 USM:アンダーフードスイッチングモジュール、 AFS:アダプティブ‘フロントライティングシステム、 BCM:ボディコントロールモジ、ュール)。
実車レベルでの電磁界シミュレーシヨンを実現した「バーチャル解析ツールJである。 2004年の導入初期には、電波障害やラジオノイズ関連の解
析機能だけだったが、 2006年からは、インテリジェントキーやタイヤ空気圧監視システムに加え、電動パワーステアリングなど強電部品を使うシステムにも適用できるよう改良した(図 4)。
実車レベルで各ECU上への電波障害のシミュレーションでは、車体と、外来電磁波により誘起電流を起こすワイヤーハーネスを含めて行う必要がある。そこで、車体については周波数領域を幅広くカバーできる FDTD (finite di宜erencetime domain)法を、 FDTD法によるモデル化が困難なハーネスについては伝送線路解析法を適用し、両方の解析結果を連結することで各ECUに流れる誘起電流を算出している。車体のドアすき間の
車両電装
回直
有無や ECUケースが金属か樹脂かついても考慮できるようになっている。車体とハーネスの 3次元 CADデータ
の準備やモデル化には 2~3週間、そ
して計算機上でのシミュレーション
には 3~4日聞が必要である。シミュ
レーションは、 CADデータの更新に合わせて行うことになる。
ラジオノイズの解析では、ラジオ放送波への主な干渉源となる ECU内におけるマイコンのクロックや信号制御スイッチングなどの電磁ノイズが、アンテナの干支割を果たすハーネスにより増幅されて、アンテナ上に到達するまでをモーメント法を用いた実車レベルの電磁界シミュレーションを行っている。ラジオノイズはアンテナ上でさらに増幅されることから、現行の自動車で主流となっているガラ
スアンテナのモデルイEも行っている。このラジオノイズ解析の手法をベースにして、インテリジェントキーやタ
イヤ空気圧監視システムの通信性能
解析にも機能を拡大した。
今後は、カーナピの GPS信号や北
米市場で多く利用されている車載機
器と携帯電話機を無線接続するB1ue-
toothをはじめ、ギガヘルツ帯の電波
干渉のシミュレーションにも技術展
開を図って行く。大国氏は「このギ
ガヘルツ帯への対応と、ハイブリッド
や電気自動車の電動システム、予防安
全システムに使うレーダーなどの影
響についてもシミユレーションでき
る必要がある Jと今後の機能拡張を
見据えている。
年間 30モデルの認証が可能
日産では、電磁界シミュレーション
技術の開発に注力する一方で、開発し
た新車から放射される電磁ノイズで
ある「電波雑音」と、外来電磁波への
耐性を見る「電波障害Jの測定に必要
な電波暗室を 2007年に新設した。こ
れまで 1989年に電波雑音用のrE2棟」、
1998年に電波障害用のrE4棟」を設置
してきたが、今回のrE5棟」は電波雑
音、電波障害両方の、測定が可能になっ
ている。
従来、自動車の EMC関連法規制で
は、欧州連合 (EU)への輸出・販売に
ついて「自動車EMC指令Jに基づいた
認証取得が必要だったが、圏内と北米
市場は業界の自主対応となっていた。
しかし、圏内市場でも EUの自動車
EMC指令をベースにした国連の技術
基準 iECRRegulation 10Jが2010年か
ら適用されることもあり、認証業務の
増加に対応するために電波暗室の新
設を決定した。「圏内での規制適用開
始は 2012年に延期される見通しだが、
従来のほぼ2倍となる年間 30モデル
のEMC認証が可能になった J(大国
氏)という。
Au↑omo↑ive Elec↑ronics 2∞8¥/01.2 47
自動車のEMC対策
EMC実現の手段計測器、ツール、部品ベンダーの提案
自動車に限らず、電子機器を開発設計する場合には、電子計測器や電磁気シミュレーションツールを使用する。自動車の電子化が進んでいることで、これら EMC対策のソリューションベンダは、自動車メーカーやTier1サプライヤへの提案活動を強化している。
見え恕い信号が見える
EMC対策で必ず必要になる電子計測器がスペクトラムアナライザ(以下、スペアナ)である。通常のスペアナは、低い周波数から高い周波数までを掃引して周波数の信号強度をグラフと
して描〈アナログ方式の掃引型の製品である。しかし、微弱なノイズを検出するには、スペアナの感度を高める必要があるが掃引速度が遅くなる上、 EMC対策における測定ポイント数が急増していることもあって、掃引型スペアナによる EMC評価の効率は低下することになる。
米Tektronix杜は2006年に、 A-Dコンパータと DSP(digital signal proces-sor)を使った専用のデジタル回路に
より、掃引型の場合に一つしかない分解能帯域幅フィルタを複数備えているかのように、すべての周波数を同タ
イミングで測定できるリアルタイム・スペアナ iRSA6100Aシリーズ」を開発した。

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