たかじんのそこまで言って委員会 2009.11.29

2009年11月29日(日)放送の出演者
◇司会 やしきたかじん
辛坊治郎 (読売テレビ解説委員長)
◇パネラー 三宅久之、田嶋陽子、鈴木邦男、
桂 ざこば、南美希子、勝谷誠彦、
宮崎哲弥、村田晃嗣
◇ゲスト 飛松五男(元兵庫県警刑事)
北芝 健(元警視庁刑事)
海堂 尊(医師・作家)
土本武司(元最高検察庁検事・筑波大学名誉教授)
逃亡2年7か月。イギリス人英会話講師死体遺棄事件で、全国に指名手配されていた市橋達也容疑者がついに大阪で捕まった。しかし、不安定な社会を映し出すように、不可解な事件や未解明の事件があとを絶たない。そしてそこにはさまざまな問題点、疑問点も浮かび上がってくる。
相次ぐ不審な死を早々と自殺や病死と判断してしまう警察。その姿勢に問題はなかったのか。遺体から次々と検出される睡眠導入剤。しかし、変死事案での解剖率はわずか9.7%。見逃している事件がまだまだあるのではないか。事件がますます巧妙化、凶悪化する中、裁判員裁判に参加する市民の負担はどこまで増えるのか。そのほかにも野放し状態の薬物や時効廃止問題など、刑事事件にかかわる問題は山積み。
そこで今回、それらの疑問点、問題点にずばり答えてくれる事件捜査のスペシャリストを緊急招集。
西成からかかってきた無言電話の事実は大きいんだと思いますね。
早くから市橋容疑者の関西潜伏を見抜いていたという、元デカコンビ、パッション飛松&ファンタジー北芝。
死因確定ということに関し、まったく考えてこなかった。
かねてから死因不明事案の多さを問題視し、Ai導入を強く訴え続けてきたドクター海堂。
死刑囚にとって前方にあるのは死あるのみ。
元最高検検事にして、日本一の刑事法学者、プロフェッサー土本。当委員会が誇る刑事事件のプロたちが、続発する怪事件の謎に挑む。
そこまで推理して委員会。難事件解明スペシャル。
ここなんやろ、20年ぐらい?寝る前には必ず2時間サスペンス見て寝ないと寝られないという。
そうですか。
くせついてるんですけど。大体サスペンスの場合は、犯人すぐ大体わかるんですよ。
始まったときに?
ゲストによってね。
あ、なるほどね。
ふだんこんなお前犯人やろ!みたいのがたいがい犯人。
わかります、わかります。
あとごっつい親切なやつが犯人の場合あるね。協力して、協力して。
まぁ、推理小説にありがちですね。
ありがちなね。
大逆転というね。
発想。ところが現実はそんな生易しいもんちゃう。
最近ほんとにいったい世の中どうなってるんだという事件が相次いでおりましてですね、きょうはこの番組としてはスペシャル版ということで、いったいあの事件の背景はどうなっているんだということを。
おれ、知りたいやつあんねん。
ありますね。
あんねん、あんねん。
事件の発生から取り調べ、そして最後の裁判に至るまできょうは系統立てて一挙に皆さんで考えていこうという、そういう趣旨でございます。本日の委員会の皆さんです。
よろしくお願いします。
さあ、そして今回さまざまな難事件疑問点、問題点にズバリ答えてくださるスペシャリストの皆さんをご紹介いたしましょう。まずは最高検検事にして日本一の刑事法学者、土本武司さん。そして続いて医師でありチーム・バチスタの栄光の作者でいらっしゃいます海堂尊さん。
あれ出られてから、民主党に政権代わりまして、そのいわゆる全然そういう解剖医が当然足らないと、それに対してちょっと予算つけるほうに動いていると、少しは、というのは聞きましたけども。
そうなんですけど、Aiのほうは音沙汰ないんで、政権代わっても変わんないのかなと。
Aiってなんでしたっけ?…
画像診断?なんの略ですか?
オープトシー・イメージングで、死亡時画像診断。
亡くなった遺体をいろんなCTかけたり、MRIかけたりするやつですね。いうことで。あと二方です。当委員会でおなじみ元警視庁刑事、北芝健さん。
よろしくお願いします。
そして元兵庫県警刑事、、飛松五男さん。飛松さんは、現役時代に殴ったりけったりしている年数がずっと長くて、OBになられてから、でも体力あまってしゃあないんじゃないですか?
いや、ずっと現場行ってますよ。
ストレスはどこで発散してらっしゃるんですか?
ここですよ。
ここ?
たかじんのこの番組のおかげで、もうものすごくね、取材行ったら、助かるんですよ。島根もね、鳥取もね、四国なんかね、ものすごくもうおかげさんで。
ありがとうございます。
取材していただいて。
こういう形で…とうれしいですよ、こっちも。
確かに、そうですね。という皆さんでお届けしてまいります。まずは最近起きた不可解な事件を振り返ります。
最近、不安定な社会を象徴するかのように、不可思議な事件が次々と起こっている。
リンゼイさん死体遺棄事件で指名手配されていた市橋達也容疑者。961日も続いた逃走劇は、今月10日、ついに終止符が打たれた。しかし、最初の整形を施したのは誰なのか。逃走資金はどうしたのか、いまだ解明されていない謎は多い。結婚の詐欺容疑などで逮捕された34歳の無職の女。高級外車を乗り回し、フランス料理学校に通うセレブ生活の裏で、交際相手や介護老人など複数の男性から金を無心していた。それらの男性の数人が練炭による中毒死など、不審な死を遂げている。これに酷似したもう一つの詐欺事件が同時期に発覚した。詐欺容疑で逮捕されている鳥取に住む35歳元ホステスの女の周辺で、知人の男性6人が相次いで死亡し、うち3人の死体からは睡眠導入剤が検出された。帰宅途中の女子大生が、遠く広島の山中でバラバラに切断された遺体となって発見されるという猟奇的な事件。千葉大学に通う女子大生が何者かに刃物で殺害されたあと、自宅マンションが放火された事件。押尾学被告に有罪判決が下り、事件は幕を下ろしたように見えるが、事件当日、現場にいっしょにいた死亡女性についてなど、まだ謎は残されている。
そこでまず皆さんに質問です。あなたはどの事件が気になりますか?
気になるいうたら、もうみんな気になりますよ。それでまぁ、われわれ素人ですから、例えば詐欺やったら詐欺に関しては立件できるのは、当然それに対して逮捕すると。は、不審な死が4人も6人もあるけれども、これははっきり当然、その物証とか、いろんな証拠、とりあえず立件できないかぎりはあくまで容疑の域を出ない?
そうですね。
いうことですよね?
そうなります。
それをわれわれ素人は、はよ、ちゃっちゃ捕まえろよ!みたいな感じがあるんですが、そうはいかないということですよね?
だから市橋もあれだけ騒いでるけれども、まだ死体遺棄犯なんですよ。
ということなんですよね。
だから死体遺棄犯をあんなむちゃくちゃ追っかけしてるっていう国は日本ぐらいでしょうね。
素人考えでは殺したから遺棄してんのちゃうの?と思いますけど。
でもひょっとしたら…。
ただリンゼイさんが亡くなった事件での状況というのは、わからないでしょ。
だから、まぁ、まあね。
もっと言うと、押尾のケースで、あれがだから、保護責任者遺棄かどうかっていう話でしょ?ひょっとしたらリンゼイさんもなんらかの突然死の可能性もなきにしもあらずですよ。そうなった場合、逆にマスコミはどうけつふくんかという話もありますよ。一方で、恐らく明らかに関連している、もうおれはしゃべるけれども、×××とかのケースね、ね?あとで消したらいいやろ、ほんまにこれね、皆さん、卑劣でしょ、マスコミは。一方でワイドショーでうわーっと出しといて、一方で、そこの名前はつながらない。
勝谷さん、おっしゃることがよくわからないんですが、今話をされようとしているのは埼玉の女性のほうですか?
×××。
ってなあに?
だからあの、埼玉。
埼玉。
それが埼玉なの?
34歳の無職女。かたや35歳、鳥取女。私ね、はじめニュース聞いてて、34歳の人が、報道している間に1つ年取ったのかと思った。
あまりに似たね。
そう、ずっと同じ事件だと思ってたら、別の事件だったんです。
顔出さないから、そういうふうに思ってる人いるかもしれないです。
体型まで似てるっていう。同時期にどうしてなんですかね?
今回の今、あがった事件全部ですね、キーワードはなんでこんなにマスコミ騒ぐかっていうと、美女と×××なんですよ。千葉女子大生とか押尾のホステスも美人じゃないですか、あとの逆のほうは、リンゼイさんも美人でしょ、美女のほうの顔パッパッパっと出します。もう一つは×××でしょう。どっちも、それキーワードなんですよ、マスコミが騒ぐの。
なんのキーワードなの?
さあ、本題。
何が?これ一番、圧倒的なのは、島根女子大生、いきましょうか。
普通のね、女子大生のお嬢さんがですよ、なんでそんなあんなとこまで連れて行かれて残虐無比な殺され方をするのかね。身辺いろいろやったって別に普通のお嬢さんなんでしょ?特に非行少女とかね、なんとかっていう…。
派手な、いつも遊んでるとかね、そうじゃないですよ。
ちょっとお聞きしたいんですけどね、昔は放火するやつは大体、×××が多いと、それを捜せっていいますわね。ほなら…。
使えないよ。
話聞いたことあります。
それはよう言いまんがな。ひむいてるの見たらスカッとするいうの。
それはそうです。
ざこばさん言われたとおり。
そのとおりです。
そういう意味でバラバラにするやつは、なんかそういう×××やないけど、なんや、パーセンテージでこういうやつやっていうのがあるんですか?
常に抱えてる社会的不満はある人、それから自分の能力が絶対に何か阻まれて世に出ていない、評価されないというような状況の人が多いです。
バラバラ事件っていうのは、最後の状態というのが非常に残虐なので、すぐに猟奇事件というふうに考えると、猟奇的な動機なんじゃないかと。
われわれから見るとね。
考えることは多いですけど。
われわれから見ると。
バラバラ事件を見てみると、これ単純に死体を持ち運ぶのが大変だということで、バラバラにしているという例ももちろん、猟奇的なものもあります。猟奇的なものもあるけど、例えば女性がバラバラにしてしまうということはあるわけですよ。それはもう女性の手では持ち運びができないから。これ違いがあるんですか?
違いあります。
どういうところが違うんですか?
一番最初に私が聞いたときに、現場行ったんです。最初大たい部、あれ、左大たい部ってわかったんですけど、そこでね、私はあのとこ、場所からいうてね、獣がようけおるから、シロクマまでお
そのくらいの、そういうとこだということで、いろいろな獣がね、いるということを僕は比ゆしてきたんです。そういうことでね、そういうのに食われたんだろうということ、私いろんなこと聞いたんです、そうしたら、それはそいどる。そぎおとしておると。
死体の状況から見て、単純に切って持ち運びのためにやったやつじゃなくて。
ためにやったんじゃないということがいろいろあるということ?
そうです。それもいろいろ含めてね、やっぱり警察としてはいろんな情報をそれを今、照会して。
飛松さん、非常に言い方が微妙なんですが、ということは、具体的な人間をターゲットにして捜査が行われていると?
当然、警察は名前を出してる。調べてます。
もう2組ぐらいいるんでしょ?3人組が。
それはね、最初ね、2組というのはいわゆるそこの近くの3人の写真ね、それは近くの人の単純に、それもまだ完全に…なってません。
僕ね、海堂先生に聞きたいんですけど、人間の手足って、無理やり切ろうと思うと結構難しいらしいですけれども、今回は関節のところをうまく外してると。こういうことができるっていうのは素人ではなかなか難しいんじゃないかと思うけど、どうなんですかね?つまり医療関係者とか、そういう扱いになれている人でないとできない。
まあそうなんですけれども、今、インターネットとかも進んでますから、その例えば、ポジションとかをちゃんと見れば、そのとおりにやれば、そういう解体は難しくはないとは思いますね。
さっき、今、ある種、ある程度絞り込まれてきてるんじゃないかっていうお話でしたけど、舞鶴の事件もね、もうすぐにわかるだろうって、状況からすれば時間の問題だって言われて、ずいぶん時間かかって、それで今もあれですよね、逮捕はされたけども、難航してますよね。今回はそうならないかしら?
そのためにね、裏付けやなんかを十分にして、いわゆる公判に耐えられる、あれは起訴できないということは…ないです、起訴したいじゃないですか。
飛松さん、島根のこの事件はどうですか。現場の捜査員は?
協力は相当してますよ。してますけど、それがすぐ逮捕に、これ公判をね、ましてや今裁判員制度に該当する事件、それを十分にわかりやすくするためにね、やっぱりそれだけの。
証拠を集めなきゃいけない?
証拠を集める。
今回、女子大生が殺されたと、かわいそうだなと思うけども、そのあと、なんかキャバクラ嬢だったとか、いろいろな男が…。
そうですよ、まさに千葉県の例。
それ千葉県のやつね。…家はね、僕は兵庫県なんですよ。兵庫県なんですよいわゆる被害者の方ね、実家がね。行きましたよ。本当にかわいそうですよ。むちゃくちゃ、僕は本人の関係者ね、会いました。近い関係者に会いました。本当にもう、この番組でも声を大にして言います。ええかげんにせえよと。
勝谷さんみたいにあんな言い方よくないよね。鳥取の島根の×××とか、×××とか、ああいう言い方よくないよね。
向こうのほうはね、いわゆる鳥取、埼玉ですかね。
被害者と加害者をいっしょにするな。
加害者と被害者をいっしょにしたらあかんですよ。
どっちがだよ。
同じかよ、加害者と被害者。
勝谷さんが言うのよくわかりますよ。そのとおりだと思いますよ。それは…ですよ。
もっと言うと、例えば鳥取がね、埼玉の件だと、あの女、これから犯人になるかどうかわかりません、殺人の。あの女の顔はずっとモザイクかかってるわけです。一方で、結婚詐欺に引っかかった人たちは全部顔を出され、最後にブログに今から婚前旅行ですとか書いてることまで全部暴かれ、正直言って、こんなのに引っかかるのかと心の中で、世間には思う人もいるかもしれないですよ。
関係者ね。
あの人たちの人権は大マスコミはどう考えてるんだ、いったい。
かつてこの番組で被害者の、被害者側のプライバシーというのは守られるべきじゃないかっていうのは、まだここに橋下徹さんがいたときに、辛坊さんとやったことがある。今のこの時点で辛坊さんは件についてどういう所見をお考えになってますか?
基本的にはやっぱり犯罪報道においてどこの誰かという要素はこれは隠すわけにはいかないんですよ。だからそれをどの程度、どう扱うかに関しては、詳細なガイドラインもありますけれども、基本的にはどこの誰かというのがわからないと、本質が見えてこないニュースもいっぱいあるわけですよ。それをどこまで恣意的に判別して、出す、出さないを決めるかというとこれ非常に難しいんですね。そういう意味で言うと、被害者であろうと加害者であろうと犯罪報道においてどこの誰がという要素を除いて、世界中で報道している国はまぁ、基本的にはありませんし、どこの誰かということはまさしく市民、国民の知る権利ですから、だからその事件が起きているのはアメリカで起きてる事件なのか、うちの近所の隣町で起きている事件なのか、被害にあった人がどういう人なのか、それこそまさに、さきほど島根の女子短大生の話がありましたけれどもこの彼女に関しては、なんの落ち度もないっていう、たぶん、親しくつきあっている人もいたかいないかわからないけれども、少なくとも突然、こんなひどい目にあうような存在ではないということも、当然、犯罪の要素として私は国民は知る権利があると。だからそれをいちいち言って、あれはだめ、これはだめというようなことでは、基本的には世の中で何が起きてるのかわからなくなる、そういう意味でいうと基本的には世の中で起きてることは、知り得たことに関しては最大限人権に配慮しながら包み隠さず伝えると。どこの誰かという要素は絶対眠らないというのが犯罪報道の基本だと思います。
だからそこの人権に配慮しての、どう配慮するのかっていうのが。
例えば×××なんて、もう詐欺ではあがってるわけですよ。詐欺であがってただけだったらひょっとしたら顔出せてたの。ところが、こっちにこれもまた自分たちが不審死の人が周りにいて、騒ぎ始めたから、これを結びつけるとあとで訴えられるかもしれないと思ったから、大マスコミは出さない、週刊誌はそこがえいってやるんだけども。
逆に言ってね、ある種、マニュアルの弊害かもしれないけど、今、何が起きているかというと、34歳の無職女性も35歳の元ホステスも、今の逮捕容疑はあくまでも
あくまでも詐欺であって、警察の公式発表も詐欺なんですよ。そこから先、犯罪の報道の中心は殺人ですからね、ここを結びつけるだけの確証があれば別に報道したっていいと思う。
確証はあってもしないね、警察が言わないとしないね、絶対クラブは。
これはマニュアルで、マニュアルというか、ある種マニュアルでいうとたぶん34歳無職女性は4回目の詐欺で今、逮捕されました。取り調べの最大満期が20日です。たぶん満期が来るのが12月の10日前後に4回目、たぶんこれが最後の詐欺での逮捕だと思う。そうすると、それでもう、詐欺では逮捕できないと。もういっぺん取り調べをかけると、これはもういろいろ弁護士の人に反対論もいっぱいあるんですよ、つまり、別件で次々逮捕していっていいのかっていう話はあるんだけれども、次に恐らく12月の半ばぐらいに、殺人で逮捕される可能性が今のところ、非常に高い。殺人で逮捕状が請求された瞬間に、われわれの慣例でいうとその日から。
変でしょ。みんな、週刊文春とか週刊新潮で顔写真以外、全部知ってるのに、こういうたてまえ論で。
週刊新潮、週刊文春で一番最初に週刊新潮で出したって、ものすんごく腰の引けた運転免許証の写真みたいな人をチラッと出したんです。私見てたんですけど、次の週に一斉に出た。たぶんあれが最初の週に週刊新潮が小さな写真を出した段階に、ある種、メディアはみんな見てた。なんか後ろにバックボーンやバックグラウンドあって、いきなり訴えてくるような人なのか、そうでないのかっていうのを、各週刊誌だってきっと
さあ、次のテーマにいきましょうか。たくさんまだ事件が積み残されておりますので。
さあ、続いてまいります。そもそもが島根の事件でもそうですけれど、なんで犯人が逮捕できないのか?これに迫りたいと思います。
皆さんは知っていますか?日本の警察が1年間に発生する犯罪の何%を解決しているのかを。答えは31.5%。昨年1年間の刑法犯の認知件数は181万8000件。しかし、検挙に至ったのはわずか57万件余り。かつて60%前後を維持してきた警察の検挙率は平成を境に急落しています。いったいなぜこうなってしまったのでしょうか。
警察職員の数は現在およそ30万人。実は昭和40年代に比べて、なんと1.5倍に増えています。にもかかわらず、実績が上がらないのはひとりひとりの捜査能力が低下しているということなのでしょうか?
まずは初動捜査のずさんさ。実際今マスコミを騒がせている埼玉の連続不審死のケースでも、警察が練炭による自殺と断定した男性について、ある週刊誌は練炭の購入経路の裏付け捜査を行っていなかったと指摘しています。
次に時代の変化。インターネットの登場などで人間関係が見えにくくなり、昔ながらの足で稼ぐ捜査に限界が生じているのではないでしょうか。
そして警察組織の問題。例えば市橋容疑者が逃げたとき、千葉県警は隣接する東京の警視庁に緊急配備を要請していなかったといわれています。これまで何度も問題視された警察間の縦割り意識が今なお残されているということなのでしょうか。
そういえばパッション飛松氏は以前、当委員会で現場の刑事が捜査に携わる時間が激減していると明かし、その原因として、警察上層部が大量の報告書を現場に求めているからと指摘していました。
さらに根強くうわさされるのが捜査への圧力。刑事ドラマで見られるような権力者からの圧力は、本当にあるのか。はたして捜査現場をよく知る2人の元デカは、これらの疑問にどう答えるのか。
そこで皆さんに質問です。今の警察の捜査で疑問に思うことはなんですか?
最近のさっきもサスペンスの話しましたけど、変わってきまして、行き詰まるというのがテーマになったドラマも割りと増えてきてるんですよ。昔はそんなの絶対ね、誰も見なかったんですよ。ところが行き詰まるというところのおもしろさで、まぁ、結局はドラマですから、そこは打破していくわけですが、それぐらい現実もなかなか行き詰まってるその捜査がたくさんあるいうことをわれわれ一般庶民が感じてるからだと思うんですよ。
さっき出た上層部が書類をいっぱい作らせるっていう話ね、僕本当そうだなと思う。警察だけじゃない、ありとあらゆるところがそうなんですよ。でね、可視化っていうのは透明化するっていうね、物事を透明化しないといけないと、行政刷新会議とかいろんなところでもそうじゃない。透明化するために猛烈な作業を用意してさ、透明化した結果、中身はからっとっていうねそういうことになっちゃってるって。だからそれ、大学でもそうですよ。書類、書類、書類って。結局保身のためだもんね。なんかあったときに私どもはちゃんとやってましたって、それだけのためにいっぱい作って肝心なことはできなくなってるの。だからむしろ時代に対応しきっちゃってるからこうなってるの。
なるほど。うまい。
可視化にしたらいいじゃないですか、最初から。可視化にするのに、やっぱり順序を今まで取り調べ官のいろんな教養化とかなんとかをね、今までしてないからだめなんですよ。
可視化にたえないと、可視化した場合に警察ってこの程度かと思われてしまうおそれが今のところあると思うんですよ。
やったらええじゃないですか。みんな認めてくれたら、それだけの警察がするんやからと。
飛松さんがそれを言うのもどうかなと思うんですけど。
やめたらええ言うの決まってるじゃないですか。
可視化されてたら、国家公務員暴行陵虐罪で訴えられると思うんですよね。
訴えるなら訴えたらいいじゃないですか。
いや、…。そうじゃなくて飛松さん、それをやったから相手がしゃべったいうことも現実にあったわけでしょ?
いや、ありましたよ。それは40年来のことですよ。
今ね、例えば警察小説なんて非常に売れてるでしょ?ああいうの見ると、つまり昇進していったのがね、なんていうか、デスクワークでいろいろやって、職人的なデカっていうのが非常におとしめられてるっていうケースの警官小説っていうのが非常に多いですよね。私はそういうことはあるんだろうと思うんです。私はまあそういう警察を担当したっていうのは新聞記者でも短かったからよく知らないけども、それでもね、昇進力のある人はね、看守係になるという話を聞きましたよ。現場でね。昇進試験受けるのは現場の1課のデカっていうのは忙しくてね、昇進試験の勉強なんかできないと。比較的暇なのが看守だから、留置所のね、そういうところを選んで、それが偉くなっていくと。
それ飛松さん言ってましたよ、前に。
昔もそれありましたね。昔はありましたけど、私も看守やりましたけども、私服になる前に、偉くなろうと思ったら、今、機動隊いくんですよ。機動隊っていうのはもう日常は勉強漬けをさせられるわけですよね。それで出動するときは待機時間にも警務余暇っていうんですが、警察のまあ、なんていうんですかね、とらの巻みたいのを読んでると。そうすると、位だけは上がっていくんですが、現場の捜査の力がつくかっていったら、やっぱり人間力としては最前線にいないといけないということで、そのギャップがあるんです。結局警視総監であれ地方警察署の巡査であれ、捜査官ということではなんら変わらないの。だからしけいを受けようが受けまいが幸せだったらそれでいいじゃないかと。それで社会学をたいじできたらそれでいいじゃないかっていう人も昔はすごいいたんですが、今は上がらないといろんな意味で収入も増えないし、それからマスメディアもそうなんですけども、評価しないんですよ。位で見るっていうところがあって、これ、弊害なんですよ、時代の。
すごくベーシックな皆さんからするとなんてつまらないご質問なのかというようなことを聞きますけど、例えば刑事事件で解決しますよね。解決の非常に重要な役割を果たした場合でも、それは昇進の評価にはならないんですか?
参考になるだけですね。
参考になってもね、なりません。
ならない。
試験でないと…。
やっぱり試験で点数が上がると。
評価ないの?
バラバラ事件も捕まえたしね、そのときの本部長ね、なんか皆さんご存じですよ、本部長やなんか言いましたよ、警察守ってくれと、何もやんといてくれと。警察の組織がやってくれと。
ボーナスも上がらないの?
君を階級するからと。
これね、ベーシックな質問ですけれどね、アメリカの場合は、州ごとに分かれてるから州をまたぐ犯罪でFBIがあるわけでしょ。わが国みたいに州も何もないのにね、なんで警視庁と隣の千葉県警が連携できないとか、こういうことが伝統的に起こるんですかね。
結局千葉県警で起きた今回の市橋の事件というのは、まあ、簡単にいうと面子があるのと、それから緊急配備してまあ自分のテリトリーで犯人検挙したかったという思わくが強かったんだと思います。
簡単な話日本にもFBIみたいな捜査局を作ればいいじゃないですか。
もうそれは警視庁が大体その役割を担ってます、現場では。
今、北芝さん、市橋の事件っておっしゃいましたけど、彼は裸足で逃げたわけですよね?はだしで逃げた人間をなんで取り逃がしたんだろうって。
簡単に言うとですね、1回だけ手をかけてすり抜けられたみたいな報道ありますけれども、複数回ですね、まあ何人もの警察官が市橋の体を触って、捕獲しようとして失敗してるという事実があるんですよ。
北芝さんみたいにこういう頑健な体だったらやれるけどね、それなんか言うたらね、なよなよじゃないですか。もう、やって僕、言ったんですよ、実際に、聞いてね、確かに近くの人から聞きました。僕は、僕の声違います、聞いた住民の声は、なんちゅう警察はって言いましたよ。それがね、現実なんですよ、現実とあまり理想的なことを話したらね、この番組のよさがのうなりますよ。
そのとおり!
もうそういうこと言ったらだめ!
闘争力が強い警察官というのは柔道ばっかりやらされたり、剣道ばっかりやらされたり、それから最前線の私服たちも、刑事講習とか公安講習とか受けるために勉強してなるんで、ちょっと体力落ちてるんですよ。
北芝さんね、昔はキャリアの人たちが現場にやってきて、現場の指揮なんかやると、あれはキャリアだからといって、そごがあったということはあったんだけども、ノンキャリの中でもそういうことは?
ノンキャリの中では当然そういうことはありますよ。
僕キャリアは大好きです。僕はキャリア大好きです。というようなね、いろんな大きな事件、今放火でも言いましたよね、いわゆる放火事件で来て、キャリアが来て、捜査解決するんです。僕はそのときはね、キャリアは巡査、僕らのことどんどん聞いてくれるんですよ。いわゆるノンキャリアのごますり野郎がある程度行くじゃないですか。そのやつらが、キャリアにうそつくじゃないですか。自分の保身のために。
さすがに軍隊だけじゃなくて、大きな組織は中間管理職から腐るんですよ。
そうです!
あのね、まぁそれは腐ってるとかあるかもしれないけど、現場のおまわりさんたちは逮捕術やなんかやるんでしょ?ーやります。
それであんな頑強なやつなら別ですよ。なんとか橋みたいなひょろひょろしたやつが裸足で逃げてんのをね、何人もやって、誰か…して捕まえるぐらいの。
そうですよ。
先生、ちょっと現実にね、随分前、もう十数年前ですけど、僕はちょうど乱闘、殴り合いの乱闘のけんかを僕がしとったわけですよ。しとったんですよ、朝の祇園町で、そしたら近所がうるさいからね、通報してね、パトカーが来たわけですよ。ね?2人ですよ。本でバーっとやってるときに、おれの相手が、誰や、
もう一つはね、警察官に同情するわけではまったくないですよ。捕獲できなかったガッツのなさと、それから腕力の低下した状態っていうのは情けないと思うんですが、マスメディアが捕縛のときに傷でもつけた、あるいは殴られたとかけられたとかいった場合に、ものすごい攻めが来ると。
それで現場の警察官はある種、上司に対して申し開きしなきゃいけないと。
北芝さんね、そういう考える余裕があったらだめ!捕まえることに必死じゃないと。なってない!もう頭から、その人の能力はない!
土本先生、土本先生、ちょっとベーシックなことを伺いたいんですけど、VTRの中に検挙率が下がっている、三十何%しかないってありましたが、私が警察統計等を見るかぎりは例えば殺人などのような凶悪犯罪に関しては、特に殺人に関しては、そんなに検挙率、落ちていると思いません。これどういうふうに解釈すべきなんでしょうか?
統計の取り方の違いであって、実際は今おっしゃった、下がってないっていうのが正しいと思いますよ。
正しいですよね。
ただ言えることは事件が難しくなりましたですね。さきほど来出てますように、前だったら自白した事件、否認が多くなるという傾向がありました。例えば象徴となるのが、今回もありうるんですけど、和歌山のヒ素カレー事件における林真須美という被告人ですね。あの方は前科前歴もありません。一介の市井の主婦ですよね。別にイデオロギーにかぶさったわけでもない、そういう人が自分に利益になるか、不利益になるかというものさしでもって、ピシャッと分けて、不利益になることにしては一切語らない、黙秘を通す、敵ながらあっぱれといいますかね。
そうなるとね、例えば否認事案が多くなってくるということはそこに可視化ということを持ち込んだら、これは捜査が非常に難しくなると、取り調べが難しくなるんじゃないかという気もするんですが、いかがですか?
なるでしょう、なるでしょうが、もはや時代の趨勢は可視化を否定できない状況にあります。
土本先生ね、私そのときに思うんだけどね、語らないっていうことで、例えばイギリスなんかの場合は日本は20日間以上、拘置してるのに。
次いこう。もういい!
イギリスは例えば24時間ぐらいで拘置ないでしょ。すなわち日本が一番拘置時間が長いってことで、国連でも勧告受けてるわけですよね。私やっぱり思うんだけど、イギリスなんか20年先に日本よりもカウンセリングシステム進んでるんですよね。だからやっぱり少しその口を割らない人に口を割らせるようなその方法が、私は向こうの国には先に進んでる国にはあると思うんですよ。
それでいて一方でイギリスでは黙秘権はありますよ、ありますけど、黙秘をしますと、本人に不利益な方向に認定されることが認められてるわけですよね。
今の重要ですよね。イギリスでは黙ってるとそいつにお前は黙ってるということは、要するに悪いことしたんだなっていう目線で裁判が行われるわけだから、日本みたいに黙ってることは本人の不利益にならないっていう国と根本的な…。
日本でよくあるじゃない、外国の事例を都合のいいことだけ紹介するってね、よくないよね。
たとえばどういう人ですか?
カウンセリングシステムでも落ちなかった人だから、それはある意味でいいと思うんですよ、それは。
さあ、続いてベストセラー作家にお越しをいただいておりますので、このテーマです。死体は語る。
皆さんは知っていますか?昨年、警察が取り扱った自殺や事故、犯罪による変死体の数。答えは16万1838体。このうち死亡原因を調べるため解剖されたのは、1万5716体で、その解剖率はわずか9.7%。欧米諸国は50%前後に達し、100%実施している国もあるというのに、なぜ日本の解剖率はこれほど低いのでしょうか。
この数字は日本での変死者の90%以上が外傷や見た目などの外表検査だけで判断されてきたことを意味しています。また検視官が現場に赴く臨場率も、およそ14%にすぎず、多くの変死体は所轄署員と法医学が専門でない地元の医師によって死因や事件性が判断されてきましたそれゆえに犯罪被害者であるにもかかわらず、病死や自殺などと誤った判断をされ、犯罪ごと闇に葬られてしまったケースがあったのではないでしょうか。
そんな中、埼玉県警と鳥取県警がそれぞれ詐欺容疑などで逮捕した2人の女の周辺で、知人男性の不審死が相次いでいた事件では、なぜ解剖が行われなかったのでしょうか。一般的に解剖率の低さは解剖医の不足が大きな要因とされ、多くの関係者は死因究明の精度を上げるためには解剖制度の拡充が必要だと主張してきました。しかし以前、当委員会で現在の死因不明社会に警鐘を鳴らしたチーム・バチスタの栄光などで知られる作家、海堂尊氏は、解剖制度の拡充だけでこの問題は解消しないと断言しています。
その上で海堂氏は、解剖に比べて費用が最大10分の1程度で済む死亡時画像診断・Aiの社会導入を提唱。Aiとは遺体をCTで画像診断するシステムで、死因究明率は解剖よりやや劣るが、検視よりは格段に高いと言われており、しかも、世界中で3万ほどあるCT機器のおよそ50%が日本に存在し、システムさえ確立できればすぐに導入可能なのだそうです。
ただ、そんなにいいシステムなら、なぜAiシステムの導入が進まないのでしょうか。
はたしてドクター海堂は、これらの疑問にどう答えるのか。そこで皆さんに質問です。現在の死因不明社会で、疑問に思うことはなんですか?
有名なことで。
私は今のVTRで先生のあれ、答え。だから、AiはCTもMRIも含んでるわけだ。
もちろん。
話はまだ始まってないんだから。
だって三宅先生に話し取られちゃうんだもん、早めに話さないと。
サブから声が聞こえたと思って。
ごめん、ごめんなさい。
振り向いてしゃべったから。
こだましてきたんだ。
ごめん、もう。
海堂さん、この間この番組に出演していただいたんですが、結構社会的な反響ありましたよね?その後、事態は改善しました?
ずいぶん改善というよりも進みました。要するに理解していただいて、もう逆にいうと、画像で調べればいいじゃないかっていうのは、田嶋さんがAiというお言葉を知らないのに、発想されてるんで、素人の方でも発想できるようなことを進まないほうがおかしいと。おかげさまでこの番組でやらしていただいたあと、ものすごく反響があったんですけど、
ここだけ東京で放送すればいい。
なんで霞が関ブロックしてるの?
これまでこういったことに、経費がついてこなかった。つまり警察のシステムだと司法解剖、検視、司法解剖なんですね。Aiっていうのは画像診断だから、警察の人にはできないんですよ。医療の最先端なんで。だから医療現場にお願いしなきゃいけないんだけども、そのときにお金をつける枠が必要なんです。
つまり亡くなってる人だから健康保険はもうきかないわけです。
保険はだめです。
保険は効かないでしょう。医療現場では、亡くなった人はそこに入れるという心理的な抵抗もあった。
ちょっ、ちょっ、聞きますけど、ということは犯罪で亡くなられた方が疑いがある場合に、あのCTかけたりMRIかけたりするのは普通の病院の普通のところに入れるわけですね?
そうです。
ということは病院行ったときに自分の前は死体かもしれないと。
それ結構ある。
それはよく言われる話なんですけど、もうそれに対しては、本当にロジックができてて、だって皆さん、入院したときに死体が寝てたベッドにいるじゃないですか。
でも、だってね、それだったら扱い方がまったく違うじゃないですか。だったら放射線相当かけたって、もう死んじゃってるんだから構わないわけですし、だったら犯罪の捜査現場にそれ専用のCTやMRIを用意しといたら、そのほうがいいんじゃないかと思うんですけど。
これはですね、実はそうのようでいて、それをやると大変なことになる。つまり司法解剖の結果というのは、今、公開されないじゃないですか。例えば最初の事件もありましたけど、司法解剖されたかどうかも報道もされないわけです。そういったところはちゃんとルールを決めてオープンにすればいいと思う。一方で、島根の殺人事件は、死因とかがもうだだ流しに出てるじゃないですか、この違いが警察に任せると、こういったことが画像でも起こってしまう。だから画像診断というものは、警察関係の人にはできないので、だから医療のほうに頼めばいいわけです。だから撮像するのは死体専用機でもいいけれども、その画像診断はちゃんと医療に出す、これができると、実はさきほどから問題になっている捜査の可視化、これが死因のところですごいニュートラルにできます。
もっとこれ大学の法医学教室だとかありますよね?そういうところと密に連携取っていくということはできないんですか?
ところがですね、法医学教室っていうのは、医学のようでいて、実は捜査の前線なんですね。だから法医学教室で司法解剖されますよね。医療現場だったら、その結果を患者さんや親族に伝えないなんてことありえないんですけど、司法解剖だと、その捜査中だからってことで、遺族にさえ伝えない。そうするとそこに恣意性が入ってくるんですね。捜査現場による、それはやっぱり一つの警察の信頼をなくす大きな要因になるので、Aiは、医療現場で診断し、それを解せばいいわけです。例えばほうい解剖のやってらっしゃる先生たちは、基本的に解剖のプロで、画像診断のプロじゃありません。いろいろなことを総合するんですけど、そのときは専門家にコンサルトするわけです。だから画像診断は専門家の医療従事者にコンサルとすればいい。でもなぜか法医学学会とかはAiという言葉を毛嫌いしてるんです。
そこで聞きたいんですよ。僕先生のドキュメンタリーも書かせていただいたんで、資料読み込みましたから、どうしてこの人たちは意地悪をするのかなと、いじわるのするところには必ずふつうこの国では利権が伴うんだけど、あの人たちはあのAiに反対をして、何が得なのかというところがわからないんですけれども。
つまりAiという検査をするときの検査費用が法医学教室に入るか医療現場に入るか。
へー。
そうですか?
なんでかって言うと、普通に考えれば、医療従事者が専門性がある人が診断してくれるっていうんだったら、喜んで外注するはずじゃないですか。なのにAiは法医学教室でやるんだということで、おもしろいことに関西圏でも結構CT入れてる法医学教室、すでにあるんですよ。そちらでは診断してないですね。じゃあ何のために使うかっていうと、裁判員制度でその情報をアニメーションのように提示するときに、同じようにAiを使いたいと。これ、先般出版されたAiガイドラインという本に、その法医学担当の方々が書かれているんでひぼう中傷じゃないです。
ということはAiを…するという点では法医学部の人たちも、それから先生たちも一致はしているんですか?
そうですね。
Aiをどっちが扱うかという利権争いじゃないけれども。
利権争いじゃなくて、Aiを扱うときに、Aiって体表検視と解剖の間に入るわけですよ。わかりますよね?そこにしか入る場所がない。そうすると、そのAiってレンズみたいなもんだと考えてください。ものを見る、解剖の近くに置くと、これ、解剖の虫眼鏡的な役割しか果たさない。そうするとAiの死因確定率3割とか5割、解剖8割だから、あんまり役に立たないということになる。でもこれ、体表検視だけでやっているところに置くと、その3割っていうのが体表検視でわかるよりもはるかにいいわけですよ。ところがそうなると、今度、解剖を主体にしている法医学者の人たちの出番がなくなっちゃうんですね。でも本当にAiが必要なのはその検視部分なんです。検視部分になったときに、警察官の人たちが主にやるから、そうなったらそれは警察に置くよりも医療現場に置かないといけない。つまり法医学教室に置くAiっていうのは、実はあんまり役に立たない。
でもね、そのAiっていうのをさっきの解剖する人はそんなに日本は数が少ないから、それでこんなんなってるわけだけど、その人たちはAiで見たものを診断したり、そういう仕事に就くことはできるわけですよね?
できます。
できますよね。
ただし、このAiっていう画像診断自体、画像診断を専門的にやってる放射線科医でさえ、難しいから、今から研究が必要で確立しなきゃいけないと。それを画像診断をほとんどやったことのない人たちが素人判断でやられると。
勉強しなきゃいけない。
でもそれは診療域をAi法医学みたいな新領域を作ればいいだけのことですよね、法医学の立場からすれば。
法医学の立場からすれば。
私はやるべきだと思いますけど。
そのうちにやられると思いますよ。オートプシー・イメージというAiはですね、参考画像でしかないというふうに捜査官としては取ります。というのは、Aiは不鮮明なところもあるし、現場を知ってる捜査官、それでかんと言いますが、被害者、加害者の人物資料的なものを頭に入っている人じゃないとまあ死因の特定というのも社会学的にはちょっとお医者さんがやるのは難しいんですよ。私の祖父も、父親も全部司法解剖なんかやってました。警察の嘱託で。だけど、やっぱり最終的に捜査官と医師の連携が必要なんで、法医学だとか、さまざまなそういう領域の改善が必要なんで、鳩山由紀夫さんがやってくれればいいんですよ、一発解決なんですよ。
実はですね、今、北芝さんがおっしゃられている死因がわからないということは、死因という言葉が非常に不明りょうなことによって起こる混乱を含んでいるわけです。
もちろんです。
どういうことかというと、医療でわかる死因は、例えば頭がい骨骨折による脳出血、今、北芝さんがおっしゃっているのは、それが鈍器で殴られたか、自分で倒れたかっていうところまでを死因ってされているわけです。だから医学的な死因をより純粋にして、これは鈍器による脳出血ですねっていうところを医療の現場できっちりやれば、その情報を使って捜査をすることによって、非常に警察の方にもメリットがある。それを今のような枠組みの中で今のような考え方を進めていくと、結局、ごちゃごちゃになる。だから死因は実は2とおりあるんです。
海堂さん、そこで聞きたいんですけど、例えばAiで医者は明らかにこれはどうも殴られた、鈍器で殴られたかのような心証を持ってると、けれども、その資料、その印象は例えば捜査員に伝えることはできるわけですよね。ただそれをはたしてそう取り上げて事件としてやるかどうかっていうことはそれは警察が決める。
そうです。だから死因っていうのは捜査じゃないんですよ。
そうなんですよ。
だから死因を調べて捜査に回すわけですよ。だからAiで死因がわかって、これ、事件性を疑ったら警察に行く。それからもう一つ、Aiでわかんなくても、これ、どうですかねと捜査に回すっていうルールができればまあ…。
ただそれを判断するのはあくまでも警察だとすると、名古屋で殺された時太山ですか、お相撲さんいました。週刊現代なんかがイラストの形で出しましたけど、誰がどう見てもリンチを受けたとしか思えないというところがあれは全然捜査をしませんでしたよね。
ですからね、これでAiセンターとかができていると、その抑止にもなるんです。なぜかというと、捜査現場じゃない医療現場に客観的医学…。
だいぶ見えてきましたよ。要するに警察が一番最初にとっかかりをやるんじゃなくて、つまりお医者さんのところが最初の取っ掛かりをやって、事件性のないものはこっち、事件性のあるものは警察と、そこの仕分けのところを出発点をやらなきゃいけないという話ですよね。
死因究明のスタート点で、なぜ医療現場がやったほうがいいかっていうと、画像診断という強力なツールを持っていて、それを扱えるのが医療従事者だけだと。
確かにそれが言えるのは、実際に鳥取の事件でも埼玉の事件でも、多くの男性が自殺だの、事故死だのと言ってもう何年も前に処理されてきたって。一番最初の出発点でこれは自殺なんだと、これは事故死なんだと、殺人なんだと、誰がどの権限で決めるんですか?
そうですね、警視のくらいの人間がいてですね、それが検視官という今、制度で付与されている名称なんですが、要するに経験値で決めたりですね、階級で決めたりするんですよ。知識。
検視官っていうのは医者じゃないわけでしょ。
検視そのものは、検視するのは警察官がね、一応検視するんですよ。警察官はいわゆるさきほど北芝さんが言ったけどね、…なったものがいうんですよね。
でも医者じゃないわけですよね。
医者じゃないんですが、要するに変死体をいっぱい扱っているという実績でやるんで。
それ江戸時代じゃない。
でも妥当性ははあるんですよ。
調査官といったらね、兵庫県の場合は調査官ですよ。これが半年間ね、慶応大学ね、そこに行って研修するんですよ。その人らがなるんです。
ちょっと待って、海堂さんに聞きたいんですけどね、その例えば頭がい骨が鈍器による陥没でっていうことはわかりますわな、見たらすぐわかる。だけども練炭で死んだっていうものはね、それはわからないんじゃないですか。
練炭、薬物は画像じゃわかりません。
わからないですよね。
ただし、大事なことは、その死因がわからないってことです。つまりAiを最初に全部スキャンすると、死因がわからないから、これ、解剖しなくちゃいけないっていうふうになるんですよ。今現場では解剖率2%なんですよ。
ちょっといいですか。とするとね、一番最初に検視官が見て、それで経験値とか、階級とかで判断するというのをやめるとしますよね、そうすると例えばちょっとでも不審のある死っていうのは全件Aiセンターにまず回すと、そういうことをお考えなんですか?
私は検視システムを否定しているわけじゃないんですね。それをベースにしたときに、Aiという新しいシステムができたときには、これの置き場所は医療においてその検視の人たちとも共同していけばいいじゃないかということ。
ということは検視官がやっぱりAiセンターに送る権限は、送るか送らないかを権限を持っているということで考えていいんですか。
それでAiセンターが普遍化したときにはそのAiセンターに送らないであれしたということは、検視官の判断が甘かったという形で。
海堂さん、さっきビデオ見てて気がついたんですけども、日本は解剖する率って非常に少ないですよね。外国見たら90%とか、100%っていうのがありましたよね。
オーストリアね。
簡単に言うと厚労省が医師の数を半分に減らしたところから問題も出てきてるんですよ。それで医師は医療現場では本当に疲れてます。それでそんなに司法解剖に全精力使えないっていうのがあるんです。
申し訳ないですね、すみません。あのですね、法医学者は元々そんなに昔から多くなかった。
そうですか?
100人とか200人レベルですね。
日本で?
それで今、司法解剖が行われているのは、大体年間8000体ぐらいだと思うんです。正確な数字はわかんないんですけど、1万5000体というのはたぶん行政解剖も含めてると思う。で、病理解剖はさらにその上、2万体以上行われてて、日本では解剖は4万体以上行われるんですね。そう考えたときに、例えば100%解剖率の北欧の国とか、法医学の先生たちはしきりにすばらしいって言うんですけど、先日、法医学者の現役の人から伺ったとこだと、そういうところでは法医学の先生は年間350体ぐらい解剖されてる。そうすると日本で120人の法医学者が全員350体、北欧のねレベルをやると、もうこれだけで3万体なんですよ。だからたぶん現場でもう少し頑張る余地はあるんじゃないかなと。
350体ってことは1日1体解剖するんですよね。
もちろんそうですよ。
ちょっと気持ち悪いなあ。
だから逆にいうと北欧とかの100%っていうのは、そういうのに裏付けられている。一方、例えば千葉県とかだと3人の法医学者が200体ぐらいですよね?だから、そういうところの数字をきちんとあれしないで、流ればっかりをその領域の人たちの流ればっかりを聞くと、国の大きなグラウンドデザインを見失うことになっちゃう。
手っ取り早くいうと、解剖医の人たちは、おれたちの手が足りないって言うんだけど、国際的に見てそんなことはないだろうって話ですか?
足りないのは事実です。で、もうちょっと入れたほうがいい。だけど、現場でもうちょっと増やす努力もできるでしょうという。
先生、解剖医の人たちっていうのは、そういう自分のちゃんと箱があって、そこに運ばれてきて、必ずそれをずっとこなしていくわけですか?
そうです。
もう一つね、今言ってるシステムの問題とか、いろんなお金の問題とかいろいろあるけど、もう一つは私やっぱり差別があると思うんですよ。
どういう意味ですか?
例えばこの死体は別に死因わかんなくてもいいよ、解剖しなくていいよ。でもこの死体はね、うるさいから、背後にいる人がちゃんと解剖しなきゃいけないよとかね。
だから差別があるのは結局、公平じゃないからですよ。死因究明制度っていうのは人間っていうのは誰も必ず一度死ぬんで、これは国民にとって、最も平等な、つまり誰も、死ぬ…。
死ぬっていうことに関してはね。
一度は必ず受けるし、2度受けるバカはいないわけですよ。だからそういう検査、平等に受ける検査なんだから、これは国がきちんとね、システム作り、当然ですよ。
差別があんのかなと思ったのは、一瞬思ったのは、同じように道端で倒れてると、さらに…みたいな所でばたっと倒れてるのときちんとした身なりの人が銀座で倒れてるのとそのあとの扱いは完全に変わるでしょうね、きっと。どうなんですか、現場では。
変わります。
変わります?
絶対変わるよね、三宅さんが倒れたのとね、勝谷さんが倒れたのじゃ。
これは…。
同じじゃないですか。
…。
同じ頭?
身なりとか外見だけじゃなくて、差別発言ではなくて、要するに家なき人々、ホームレスと言っていいですか、行き倒れていたというのと、、まあ、議員バッジとか弁護士バッジとか、言ってみたら、社会的ステータスを表わすものが顕著にそこに付着していたものの扱いは最初から違うのが人間社会であろうと、それは効くんですよ。
ただですね、死因究明ということは純粋に医学行為なんで、そういう身なりをまったくはがしてできる、だからむしろ捜査現場でもしもそういうような差別、それこそ身なりとかでまず入るんであれば、その捜査の最初は医療現場で客観的医学情報でやるべきだと、そういうふうに変えたらそれが消えるでしょう。
それはもっともな意見に聞こえるんだけども、ちょっと違うんです。人間社会っていうのはね、そういう純粋な医療、命を救うとか、そういうことでできてないんです。事件捜査というのは必ず隠ぺいしようという犯人の心根があったり、それからオートプシーイメージは大変な強力なツールのように聞こえるけれども、一つの文明の利器に過ぎないと。やっぱり最終的に事件を解決する、死因も含めて解決するのは医師の助力と、捜査官の人間力だと僕は思うんです。
Ai入れよう、ね、入れよう。
さあ、容疑者、犯人が捕まりました。
捕まった。
でもそれで終わりではありません。
皆さんは知っていますか。日本の刑事裁判で、有罪になる確
皆さんは知っていますか?日本の刑事裁判で、有罪になる確率が何%かを。答えは99.9%。平成21年の犯罪白書によると、刑事裁判で裁かれた人の総数は6万6919人、そのうち無罪になったのはわずか72人で、無罪率は実に0.1%。これは検察が起訴の段階でふるいにかけ、裁判官がまちがいなく有罪にすると判断したときに初めて起訴するからだといわれています。そのため送検された被疑者が起訴される率は43.5%。この数字は国際的に見てもきわめて低いのだとか。これは裏返すと、証拠などが少なく、公判維持が困難で有罪になりにくい事案に関しては、意図的に不起訴にする可能性が高いということを意味するのでしょうか。
例えば起訴された事件でも、和歌山カレー事件の場合、裁判は最高裁にまでもつれ込み、焦点は直接的な証拠がない中、検察側の立証が認められるかどうかにありましたが、最高裁は検察側の立証を全面的に認め、林被告の死刑が確定しました。一方、いわゆるロス疑惑では、一美さん銃撃事件に関して、三浦被告は証拠不十分で無罪に。
また京都府舞鶴で起きた女子高生殺害事件では、決定的な物証のないまま容疑者が逮捕され、裁判員制度のスタート直前に起訴。当時、それは一般人が事実認定をする裁判員制度の適用を避けたのではとのうがった見方をされました。
裁判員制度によって公判の形が変わった今、検察は起訴に関してさらに慎重になり、例えば埼玉と鳥取のあの事件では証拠不十分で公判維持が困難、有罪にするのが難しいとなれば、殺人での立件、起訴が回避される可能性もあるのでは。
また麻薬取締法違反の罪に問われ、先日、判決が確定した押尾学元被告。その後、いっしょにいた死亡女性について保護責任者遺棄で立件、起訴されないのはなぜなのか。
元最高検検事、プロフェッサー土本ははたしてこれらの疑問にどう答えるのか。そこで皆さんに質問です。事件の起訴、裁判において疑問に思うことはなんですか?
やっぱりこれは時間がかかればかかるほどその起訴するのが難しくなるいう確率は高くなることはないんですか?
必ずしもそうではないですよね。いい証拠が時間がたつと出てくるっちゅうこともありうるわけですから。
土本先生、VTRにもあったとおり、起訴、不起訴の、あるいは起訴猶予、そういったものの起訴猶予は不起訴の一つだと思いますけど、その境目というのはよくわからない。さきほどもあったように日本の刑事裁判、99.9%の有罪率。ほとんどは有罪になっている。ただし、起訴率というのは50%を切っていると。ここの問題っていうのは、例えばうわさ話レベルでいうと、やっぱり検察官がこれ負けてしまうと、無罪になってしまうと出世ができなくなる、キャリアシステムに関係があるんじゃないかというような見方すらあるくらい不明確なところが世間から見ると、どうなってるんねんというところがあるんだけど、それはどうですか?
今の関係でごめんなさい、今の関係でこの起訴率が比較的低くて、起訴されるとほぼ有罪になるというのは、これは日本独特の裁判文化、司法文化、他国には見られないことですから。
そうです。おっしゃるように有罪率が高いということを議論するには、その前提として起訴率がどのくらいかという、非常にそれも抑えられてますよね。半分、ほぼ50%に近いわけですから。アメリカでは普通言われるのは、有罪の可能性があれば、起訴できる、またしなければならない。舞台は裁判所がやる。主戦場であると。法廷こそ闘いの場所である。捜査活動というのはその準備活動に過ぎないんだという感覚が徹底しているわけですね。ところが日本の場合は明治以来、捜査活動の場面で真実、有罪か無罪かっていうものを決めましょうと。
それというのは土本さん、起訴便宜主義で起訴するかどうかを日本では検察官に全権がありますよね。でもアメリカなんかは大陪審でそもそも起訴するかどうかすら陪審員が決めるというシステムですよね。全部検察官が一手に引き受けるっていうシステムは世界的にどうなんですか。
今ね、明治以降とおっしゃったでしょ?ということは明治のころに、いろんな制度が海外からこう模倣されてるわけでしょう。日本のこの警察と裁判の関係っていうのはどこを模倣したんですか?
一番最初はフランスです。
フランスですか、これは。
フランスのやり方、ご承知のようにフランスっていうのは非常に官僚の権限が強いところでして。
なるほど。
司法の世界にもそういう影響があったんでしょうね。
検察審査会の話を伺いたいんですが、この春から検察審査会の権限を強化されて、2度検察審査会で例えば不起訴が妥当ではないというような結論が出ると起訴される、これは弁護士さんがきそにあたるらしいんですがそういう仕組みに変わりましたね。検察の態勢とか検察の捜査とか起訴に関して変わりますかね、これ。
起訴、不起訴の判断においては変わらないと思います。
変わらない?
ただですね、これについてはむしろ検察官もさることながら、国民全体も意識変革をお願いしなきゃいけないだろうと思うんですね。今のようにおっしゃるように、2回起訴相当という議決があったときには、検察官は有無を言わさず起訴しなきゃ、弁護士さんですけれども、しなけりゃいけない。起訴した結果、そういうプロセスを経たケースは全部有罪になるっていうならともかく、そんなことはありえない。裁判所は独立して判断をするわけですから、無罪ということがありうるわけですね。無罪が出てもこれはやむをえないんだと、これが現在の日本の民主的な検察権のこうしの結果としてそういう事態もありうるんだということは、国民の皆さんも理解していただかなければいけないだろうと思うんですよね。
それに関してですけれども、だけど、立件するかしないかっていう判断の前に容疑者が検察に、警察から逮捕されてこないと、送検されてこないと、できないわけですよね。例えば今の押尾学の事件で、国民の恐らく世論の大多数はこれはやっぱり裁かれなければ、少なくとも司法の場合女性保護責任者遺棄の問題で司法の場合は立たせなきゃいけないと思ってる人のほうが多いと思うんですよ。だけどこれは警察が送検しないことにはどうしようもない。送検してそれが立件されなかったらそれこそ検察審査会で国民の世論が入って、やっぱりそれは裁判所で判断求めなきゃおかしいですよってなるけども、これどうしようもないんですか?警察が逮捕して送ってきてくれないと。それとも…。
検察官ができるわけですから、検察官の逮捕権もありますからね。
だから直告犯ってあるわけですけど。
直こく犯でなくても。
なくても?直接いって、逮捕することは?
できるわけでして、もしいつまでも失礼ですが、警察が動かないなら、私は管轄の地検がみずからの捜査権を行使して逮捕でも取り調べもやるべきだと思います。
あのケースはそう思われますか?
はい。
医者として言わせてもらいますけど、あの死因が証明できないと、それが原因だったかどうか証明できないから起訴できないっていうのにはすごい違和感があって、というのは、合成麻薬を飲んでそれで倒れたわけですね。そしたらじゃあ医者に聞いたらどうするか。すぐ連れてきなさいと、やることは薬物を出す処置をして、助かるか助からないかわからないけれども、少なくとも医者だったら助かる可能性はかなりあったって答えるのがあれなんですね。でもそういったような社会常識をベースにすれば、あれは僕は保護責任者遺棄は十分取れると思います。
もう一つは実際の具体的な例で言うと、今の市橋容疑者のケースは、死体遺棄で逮捕されてますね。あのまんままったくしゃべらない、で、現実に現状面としてはベランダのバスタブの中の遺体が埋まっていたという状況で、これ、まったくしゃべらないときに殺人で立件というのは皆さんの感覚でどうですか?ありうる?
殺人?逮捕してね、起訴すべきですよ。
だからすべきは、気持ちはわかるんですが、現実にそういうことは?
それは逮捕状ね、逮捕状は殺人でも取れます。起訴するうんぬんについては、それはね、起訴するのは検察官やね。
今の辛坊さんの質問に関連して素人の素朴な疑問なんですけど、証拠不十分で不起訴っていう言葉をよく聞きますよね。なんか戦後実況主義から証拠主義になってすごく証拠にこだわりますけど、取り調べの可視化なんかよりもっと証拠以外のもので起訴する方法ってないんですか?
ありません。それは。事実の認定は証拠によるというのは法律に明確に書かれてますから、ある担当検察官がどれだけこの被疑者は悪いやつだ、起訴して厳罰にしたいと思ってもですね、証拠が整ってなければだめなんです。
でも土本さんの感覚で市橋容疑者、どうですか。
今のままでは到底無理です。
到底無理。
到底無理です。
ファンタジー北芝さん。
私は和歌山ヒ素カレー事件、毒カレー事件で、状況証拠だけで死刑になるというこの現実を見ていくと、司法的なテクニックを駆使できる可能性があると。これはだから殺人で裁くという方向に流れていくと思います。
海堂さん。
すみません、わかりません。
やらなきゃならない点はまさにそのとおりだと思うんですよ。前に生きてたことも当然わかりますからね。
そりゃそうです。
それからその人があのバスタブの中で死んでいたというのも明白です。
麻薬でたまたま病死しちゃったかもしれないですよ。
あの死因は解剖してるんですよね?してないんですか?
ですから、押尾学さんの事件を立件できないのであれば、あれも立件できない。ロジック的に。だからそれは非常に困るんで、そこを透明にやっていただかないと、警察や検察に対する信頼が揺らぎかねないと思うんですね。
時間たつとね。
リンゼイさんの死因は司法解剖の結果、窒息死の疑いが強いというふうに、ここまでは報道されてるそうです。
どういう窒息死?
それは今のところ出てきていないということですね。
手段を言っちゃうと要するに取り調べの段階で、彼がいかようにも、まあ、いろんなロジックを駆使することもあるということです。
相当ね、死体や風呂タブね、その中にはいっとった園芸の土、それなんかから相当証拠出てますよ。
検察官がもっと証拠をがっちり固めてもっともっと出せと言っているのも事実なんです。ですからそこでまあ、捜査の流れが滞っているっていう事実も1個ある、1個ですけどね。何個もあるんですけれども。
死因不明社会というのは結局、死因を出さないから死因不明社会で、そうなるとこのシステムの中では、実は警察、検察システムの死因不明社会の一つの大きな要因になっている。
みんな死んでわからんかったら心不全といっしょやな。みんな心不全や。
秋田の事件もそうやったじゃないですか。最初、けっきょくでてないですからね。あやかちゃんのやつね。傷がない言って傷あったじゃないですか。やっぱりそういうことはあるから、秘密の暴露やからね、ちょっと出さないところもあるんですよ。
だから警察が事実を、解剖した事実をね、公表しないで解決できる場合と、ね?それを公表しないがゆえに長引いて結局、それが解決できない場合って。
公表しないのではなくて、公表できない状況が司法全体にあるということを言いたいです。
でもね、例えば犯人みたいな者を捕まえたときに供述と、それからこちらで持っている死因との間でね、全部公表しちゃったら。
秘密の暴露になっちゃう。
容疑者が逮捕されてそれがしゃべったのと、遺体の状況が一致してると、それで犯人だと立証するために。
ところが報道されていると、拘置の事実になっているから秘密の暴露に鳴らないわけです。
だから司法解剖の結果をそうやって報道できるのがあるんですから、そこは出すというルールをつけていけば、少なくともその点でこうなんか、おかしいんじゃないかみたいなことはなくなるわけですよね。
ただ先生、そのAiシステムを取り入れた場合に、法律的にはどういう位置づけになるんでしょうね?
それは法学者の先生に位置づけていただかないと。
司法解剖の結果とまったくいっしょですよ。Aiでもなんでも。
実はですね、解剖よりも優れてる点もあるわけですよ。解剖っていうのは開けたとこしか見えません。例えば児童虐待の一つの診断基準にちんきゅう性古い骨折跡っていうのがあるんですね。これは外傷とかなければ解剖しません。だけどこれ、画像診断でわかるわけです。
まだこの数か月の間にどれかの事件が解決したり、ちょっと方向性がわかったりと、より、そのときまた、ぜひこのお忙しいメンバーですが、来ていただいて。
そうですね。
推移をね、ただきょう、思うたんは、飛松さん言うたように、僕も現役の刑事やったらね、やっぱりね、これもあかんの、これもまだできんのかいいうたらね、やっぱり自白っていうのがね、まずそりゃ、やりたいという気持ち、出したいという気持ちは、心情的に非常にわかりました。
ずーっと黙ってるっていうのはお前、しゃべれよという気持ちにはイギリスのだって、ずっと黙ってたら不利だから、なんかしゃべり出す。日本はしゃべってる限りは。
しゃべらないかぎりはね。
しゃべらないかぎりは。
やっぱりしゃべらせる術が必要です。
制度の拡充せなあかんわけですよ、可視化するにもね。

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